山陽新聞ホームページ さんようウンナビ−岡山のタウン情報ならこちら!
Web サイト内

トップ>>地域ニュース>>滴一滴 サイトマップ >お問い合わせ
コラム
column 以前の記事一覧

 「森は海の恋人」が合言葉の運動がある。宮城県でカキを養殖する畠山重篤さんが提唱した植樹活動だ。

 海の汚染が進み、カキ養殖が危機にひんした際、元凶は森の荒廃にあると気付いた。漁業者たちは山で木を植え始め、植樹祭には頂上に大漁旗がはためいた。珍しい光景がマスコミに取り上げられ、広く知られるようになった。

 森と海が密接な関係にあると実感したのは、畠山さんがカキ養殖の盛んなフランスのロワール川河口の養殖場を視察し、川のきれいさ、上流の森の豊かさに驚いたからである。調べると、森の養分が川を下り海に栄養を与えていた。

 植樹に取り組むキャッチフレーズは、歌人熊谷龍子さんの「森は海を海は森を恋いながら悠久よりの愛紡ぎゆく」から生まれた。一連の経緯は、畠山さん著「森は海の恋人」に詳しい。

 昨日の本紙に大野晃・長野大教授による「限界集落」の寄稿があった。六十五歳以上の高齢者が集落人口の半数以上を占め、社会的共同生活の維持が困難な集落を大野教授は限界集落と呼ぶ。こうした山村は人手が足りず、山は荒廃の一途だ。再生には上流域に対する下流域の都市住民の支援が重要と指摘する。

 日本は経済成長の過程で新幹線や高速道など横の連携を強化したのに対し、川筋の縦の意識は乏しくなった。「森は海の恋人」運動は、地域再生の鍵でもあろう。


(2007年11月15日掲載)
注目情報

最新ニュース一覧
「解除で譲歩引き出す」
家族会の直訴にヒル氏
(6:53)
NY株終値13110・05ドル
(6:41)
船場吉兆を強制捜査へ
偽装表示問題で大阪府警
(6:39)
掃除機に似た口の草食恐竜 米地理学協会
(6:27)
ブロードウェー、スト交渉再開へ
(6:26)
米、軍用空域を一部開放 感謝祭の祝日前後、民間航空機へ
(6:24)
米、イラン追加制裁決議目指す IAEA報告書受け
(6:19)
分岐断層で津波巨大化?
熊野灘の地下構造明らかに
(6:12)
リハビリで脳活動が拡大
脊髄損傷のニホンザル
(6:11)
炎症抑えて感染症も防ぐ
香川大、新薬開発に期待
(6:10)
シャープが販売網再編
2000店規模を倍増へ
(2:01)
チリでM6超の余震続発
1万5千人が家失う
(1:12)
チリで2日連続の地震
(0:55)
機械に挟まれ2人死亡
茨城の金属リサイクル工場
(0:21)
真犯人が自白の心境吐露
冤罪の大津被告に面会
(22:53)
NY円、110円70−80銭
(22:39)
NOVAの27教室を開校へ
ジー社、新規2校も
(22:12)
レアメタルを共同開発
日本と南アが合意
(22:03)
大切な音は左脳が聞き分け
生理学研究所の実験結果
(21:52)
事故で髄液減少症と提訴
12歳男児ら治療費求め
(21:47)


山陽新聞総合データベース
★山陽新聞社ホームページのデータとリンクについて★


・ホームページの記事・写真の著作権は山陽新聞社、共同通信社、寄稿者に帰属します。すべてのデータの無断複製・転載を禁じます。
・ネットワーク上の著作権について日本新聞協会の見解をご覧下さい。
・リンクする際は、トップページ(
http://www.sanyo.oni.co.jp/)にしてください。トップページ以外のページへの直接リンクは基本的にお断りしています。また、「ブックマーク」「お気に入り」等への登録もトップページにお願い致します。

Copyright © 1996-2007 The Sanyo Shimbun,all rights reserved.