2007年11月15日 18時45分更新
いじめを苦にした自殺が相次いだことを受けて、国が「被害者の申告があれば原則としていじめとする」と定義を見直した結果、昨年度、福岡県内の公立学校が報告したいじめの件数は1600件あまりと、前の年の10倍以上に上ることがわかりました。
いじめを苦にした自殺が相次いだことから、文部科学省は原則として被害者が「いじめられた」と感じたらいじめと認定するよう、昨年度中に定義を見直しました。
これにもとづいた調査の結果、昨年度、福岡県の公立学校で報告されたいじめは、小学校で649件、中学校で963件、高校で71件など、あわせて1690件に上りました。
小学校では1校あたり平均で0・9件、中学校では1校あたり平均で2・8件のいじめが報告された計算になります。
前の年の160件と比べると、10倍以上に増え、いじめの定義の見直しに伴って件数が急増したことがわかります。
これについて、福岡県教育委員会の村尾崇義務教育課長は「いじめの件数が増えたのは、定義が見直されたのとともに、いじめを早期に発見しようと対策を進める中で、子どもたちの様子をきめ細かく見た結果だ。いじめはどの学校でも起きるという前提で対策を進めていきたい」と話しています。