福田康夫首相は15日、来週の東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス日中韓首脳会議と東アジアサミットへの出席を前に、中国の新華社通信などアジア4カ国の報道機関のインタビューに応じ、日中関係について「首脳間の理解が大事だ。できるだけ早い機会に訪中したい」と語った。そのうえで、こう着状態にある東シナ海のガス田開発問題について「日中間で知恵を出し合いながら、双方が納得いく解決をしたい」と述べ、自ら進展させる意欲を示した。
一方、首相が重視するアジア外交を巡って「『自立と共生』はアジアでも通用する。東アジアサミットの枠組みもそのような考え方を基本とすべきだ」と指摘。20~21日のシンガポール訪問では、気候変動問題を重視し、日本として(1)二酸化炭素の排出や資源浪費の少ない循環的社会の構築(2)自然との共生の推進(3)環境教育など知的インフラ作りへの支援--などの協力を表明する考えを明らかにした。【坂口裕彦】
毎日新聞 2007年11月15日 20時25分