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医療費:生活習慣病やがんの年代間伸び、「40~50代」最大--1人当たり /東京

 ◇都福祉保健局発表

 都民1人当たりにかかった医療費のうち、生活習慣病やがんの年代間の伸びは、「40代から50代」が最も大きいことが、都福祉保健局が発表した医療費分析報告書で分かった。「40代からの予防の取り組みが重要」と結論づけており、来年3月までにまとめる都の医療費適正化計画にこうした分析結果を生かす方針だ。

 都が都民の医療費を詳しく分析するのは今回が初めて。▽都国民健康保険団体連合会から昨年11月分のレセプト(診療報酬明細書)437万6664件▽被用者保険2組合からレセプト計7万5360件--の提供を受け、双方を比較したところ、年齢階層別の疾病構造が同様の傾向だったため、国保の医療費データを使って特徴を探った。

 40代以上の1人当たりの医療費の伸びを年齢階層別に見ると、生活習慣病の一つの高血圧性疾患は「40代から50代」が3・3倍に上ったが、50代以上では「50代から60代」(1・7倍)をはじめ、1倍台にとどまった。脳梗塞(こうそく)も「40代から50代」が3・3倍、胃がんも2・8倍と伸びが大きくなる傾向があった。

 一方、05年度の都民医療費の総額は2兆8124億円で、このうち70歳以上の老人医療費が約4割の1兆1344億円に上った。都の人口の将来推計では、75歳以上の高齢者は05年の98万9000人から、25年には2倍超えの205万5000人になり、老人医療費の激増が予想される。

 また、都民1人当たりの医療費は23万5000円で全国32位、入院医療費は8万2000円で同43位、入院外医療費は13万1000円で同13位だった。都内は人口比の病床数が全国平均より少なく、一般診療所が多いことなどから、入院医療費が低くなったとみられている。【木村健二】

毎日新聞 2007年11月15日

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