with entertainment
(写真:エントランス)
「with entertainment」をキャッチフレーズに、現在さまざまなサービスを世の中に提供しているドリコムは、2001年、京都大学のある学生によって立ち上げられた。初年度の売上は3万9000円。しかし翌年には売上を7000万円以上に伸ばし、その4年後の2006年2月9日に、株式会社ドリコムは東証マザーズに上場した。一流大学在学中に起業、若手起業家として世の中の注目を集めて27歳で上場……経歴だけを見ると、内藤社長とは一体どんな人間なのかと思われる方も多いかもしれない。
社員に尋ねてみると、「少年っぽく、無邪気だけど、思慮深い人」だという。新卒の学生たちに「いつかディズニーランドのような街を作るので、皆さんも遊びに来てください」と話す少年のような面と、IT第三世代を代表する経営者として、メディアでWeb2.0時代について語る経営者としての面の、両面を持つ内藤社長。「ドリコムなら、本当に世の中を変えられるかもしれない」と社員に思わせる事のできる彼は、実は一流のエンターテイナーなのかもしれない。
営業マンがクライアントから拍手される会社
(写真:宮崎さん)
ドリコムのキャッチフレーズである「with entertainment」を象徴するような話がある。ドリコムには、新しいサービスの開発を行うエンジニアと、それをクライアントに提案する営業がいる。エンジニアたちは、世の中にまだないようなサービスを日々「ワクワクしながら」作り、それが出来上がると、今度は営業たちが「ワクワクしながら」クライアントにサービスの提案をしに出掛ける。ここまでは、よくある話かもしれない。
しかし営業がクライアントに出向き、「ドリコムの製品ならこんな事ができます」「じゃあこんな事は?」「それもできます」などといったやりとりをしているうちに、徐々にクライアントまでもが目を輝かせてワクワクしながら話を聞き始めるというのだ。時にはクライアントが感激して、説明をする営業マンに拍手をすることさえあるという。「何年か営業をしていましたが、クライアントから拍手をされるなんて、初めての経験でした」と、元営業マンの宮崎氏はうれしそうに話してくれた。ほかの会社ではきっと一生味わえないこの感覚を、ドリコムの社員たちは日々感じながら仕事をしている。この会社でならば、『退屈』などという言葉とは全く無縁の生活が送れるはずだ。