建設業界ニュース中部版 |
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建通新聞のネットワークから、毎日最新の建設ニュースをお届けいたします。 ■ 3月30日 飛騨市・鉱山跡地に地下危機管理施設 ■ 飛騨市は、鉱山採掘跡の地下空間に企業の情報システムなどをバックアップする施設(仮称)「地底危機管理センター」を建設するため、28日に建設プロジェクト推進委員会を発足した。官民共同で新会社を設立して出資者や利用企業を募集するほか、3年後から5年後をめどに完成させたい考え。 建設構想によると、総事業費は1千億円以上。神岡鉱業が所有する神岡町の市街地に近い栃洞坑(二十五山の山中)の地底空間に大型コンピュータを設置。光ファイバーケーブルで外部とを結んで利用企業のデータを収集し、情報システムのバックアップ拠点とするほか、証券などを保管する機密保管用シェルターを建設する。自然災害、テロなどの発生に備えて被害を防止する役割を果たす。当面は民間主導で先行し、将来的には総務省、経済産業省などの政府機関を取り込み、「日本の地下首都機能」としての危機管理センターを目指す。地下空間のスペースは、数万社のデータなどを保管する場合、大型ビル1棟分の床面積が必要となる。 建設プロジェクト推進委員会は、飛騨市と事業を企画、仲介したプラネット社(総合プロデューサー)、大手開発デベロッパーの森トラスト(建設、管理担当)、鉱山所有者の三井金属鉱業(神岡鉱業)、電力関連会社(光ファイバーなどインフラ担当)、警備会社(顧客管理)、学識経験者で構成。座長には梶原拓前岐阜県知事が就任した。 同市では、旧神岡町の時代から、鉱山跡の地下空間有効利用を検討しており、東京大学宇宙線研究所のニュートリノ実験施設「スーパーカミオカンデ」のある茂住坑に加え、市街地に近い栃洞坑の利用も検討していた。栃洞坑は、地下数千bにわたって地下空間が広がっており、岩盤も強く安定している。地下に高層ビルが入っている状態で坑内への入口が3カ所あり、内部の坑道は普通乗用車が通行可能になっているなど利用に適している。 また、地底危機管理センター以外にも同市は、地下空間を活用し、宇宙体験学習施設や研究施設の建設誘致を進める計画を持っているほか、東京大学宇宙線研究所がスーパーカミオカンデよりも規模の大きいニュートリノ実験施設(仮称)「ハイパーカミオカンデ」を建設する構想もあり、地底空間の利用が今後も拡大する見通しだ。 |
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