米サン・マイクロシステムズなど国内外のIT(情報技術)関連11社は、地表から100メートルの地下空間に企業や政府から情報システムの運営を受託するデータセンターを設置する。450億円を投じて第一弾の設備を2010年4月に稼働させる。機器冷却に地下水を使い、従来の空冷方式に比べて電力消費を5割削減する。IT機器の電力消費は今後、急増する見通し。温暖化ガスの排出増加につながりかねないとみる政府も危機感を強めており、災害対策の面からもIT分野で地中利用が広がる可能性が出てきた。
地中にデータセンターを建設するのは国内で初めて。建設地は中部地方の鉱山跡地。治安対策上場所は明らかにしないが、堅固な岩盤の中に設置、耐震性も高い。年間を通じて気温はセ氏15度と低く、潤沢な水源がある。坑道跡のトンネル状の空間を250億円かけて整備。高性能コンピューターであるサーバーを1万台、200億円かけて設置する。需要に応じて3万台規模まで増やす。(07:00)