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「吉兆ファンに背いた」涙ぐみ、声震わせ謝罪
このニュースのトピックス:食の偽装
消費期限切れの菓子を販売していたことが明らかになった高級料亭吉兆のグループ会社船場吉兆。29日福岡市内で開いた会見の冒頭、緊張した表情で深く頭を下げた湯木尚治取締役は「吉兆ファンの皆さまの期待に背くことになり、大変申し訳ない」と声を震わせ、涙ぐみながら謝罪した。
湯木取締役は「組織ぐるみではないのか」との質問に対しては「まったくそういうことはございません」と繰り返し強い口調で否定した。
船場吉兆が店舗を置いていた岩田屋の速水俊夫社長は「品質管理には神経を配ったつもりだったが、十分に踏み込めなかった。管理監督の立場から責任を感じている」と話した。
福岡市中心部の岩田屋を訪れた60代女性は「地元の人は岩田屋ブランドを信頼していたのにショックだ」と厳しい表情。70代男性も「どこでも偽装をやっとるね。全部じゃないのかと思うほどだ」とあきれ顔だった。
一方、大阪市中央区の船場吉兆本店では、湯木喜久郎取締役が取材に応じ、目に涙を浮かべ「大阪は知らなかったが、監督を怠った。申し訳ない」と何度も深く頭を下げた。「販売員任せにしていた部分があった」と原因について触れたが「詳細は調査中」と繰り返した。