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11/14-12:38--歳暮商戦が本格化　高級化へシフト　

　岡山県内でも歳暮商戦が本格的にスタートし、受注の前倒しで早期囲い込みを図る傾向が強まっている。今年は食品の「偽装」が相次ぎ消費者の品定めも厳しさを増す中、景気回復基調の後押しもあり、各店とも良質・高級商品へのシフトが目立つ。　天満屋岡山店（岡山市表町２丁目）は１４日、昨年より１週間前倒しし６階葦川会館にギフトセンターを開設。約７００平方メートルに約２７００点の商品を展示し、開店から多くの客が詰め掛けた。　定番の「ベストギフト」は３０点増量。今年はシャンパンに注目し、品数を約７倍に増強、年越しパーティーなどの需要を狙う。数百品の中から一つ選べるカタログギフトには、２万５千～５万円台のコースを新設した。　昨年と比べ早期割引期間は１週間長いが、平均単価は４２００円と前年並みを予想。客数は前年比９％増を見込む。ピークは１１月末と１２月８、９日と予測する。　岡山髙島屋（同市本町）は１日、８階にギフトセンター（約４００平方メートル）を立ち上げ、５００点以上を展示。２１日からは１００平方メートル増床、展示点数も１千点にしてピークの１２月１、２日を迎える。　少子高齢化でニーズの高まる少量パック商品には１万円クラスを投入。ペア宿泊ギフトは５プラン各１５万円で展開し、洞爺湖サミットの会場になる「ザ・ウィンザーホテル洞爺」などすべて特別室、高級料理でもてなす。　「高付加価値品や少量、ぜいたく商品を増やしたのは、景気の回復感に多少は乗っていきたい気持ちの表れ」と同店。出足は好調だが、最終的な売り上げは前年並みと慎重だ。　イトーヨーカドー岡山店（同市下石井２丁目）は１４日、昨年より１日早く１階特設会場（３３０平方メートル）に８００点以上を展示。今年から注文窓口をオンライン化した。　「安心・安全」をキーワードに国産食品の展開を強化し「アレルギー対応」「有機ＪＡＳ認定」など裏付けのある付加価値商品も積極提案。今年旬の南九州エリアの商品も増量した。平均単価は４千円前後を見込む。　早期割引期間も昨年より前後３日延ばし、ピークとなる１２月初旬の囲い込みを図る。　ベビー用品販売の赤ちゃん本舗岡山店（同市中仙道）は、通年でギフトコーナーを設けており、１０月末から商戦モードに突入。食品だけで８５０点、計２５００点の商品を約１５０平方メートルの売り場に展開している。　歳暮セール期間の１２月１６日まで、定番商品を中心にほぼすべての商品が１～２割引きで送料も無料。安価、品ぞろえが豊富な点が支持され、リピーターも多いという。　今年は定番のサラダ油で「特定保健用食品」シリーズを増量。産直食材は２割増しで展開する。若年層に人気のスイーツも増やした。　平均単価は３～５千円。「歳暮の風習が薄れる中で厳しい商戦だが、固定客を中心に単価は維持されている」と話し、前年から５％増の売り上げを見込む。