【北京=佐伯聡士】日本との交流が深い「中国国際友好連絡会」(友連会、会長=黄華・元外相)の王慶前・常務理事が、軍事情報を漏えいした罪で、今春、軍事法廷で執行猶予付き死刑判決を受けていたことがわかった。
日本側に漏えいしたものとみられる。日中関係筋が14日、明らかにした。
王氏は軍情報系統出身で、1990年代末、在日本大使館で1等書記官を務め、日本の各界との幅広い関係を構築していた。関係筋によると、王氏は国家安全省の取り調べを受けた後、軍事情報を漏えいした罪で起訴され、今春、非公開の軍事法廷で猶予付き死刑判決を言い渡されたという。ただ、漏えい情報の内容や、情報を提供した相手とみられる日本人の身元などは明らかになっていない。中国での猶予付きの死刑は、2年間の執行猶予中に問題がなかった場合、無期懲役に減刑される仕組み。
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