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第38回明治神宮野球大会 決勝・対早大戦
11月14日 於・神宮球場
東洋大2‐0早大

 投打が噛み合い明治神宮大会初制覇まであと1勝と迫った東洋大。決勝戦は大学球界屈指の強豪・早稲田大との対戦となった。
 序盤は白熱した投手戦となる。東洋大先発はエースの大場(営4・八千代松陰)。3連投の疲れを感じさせず、強打の早大打線に得点を許さない。一方、早大先発の斎藤佑も緩急をつけた投球で好投。六回を無失点に抑える。
 均衡が破れたのは七回。先頭の藤田(営4・桐生第一)が早大2番手、・松下から値千金のホームランを放つ。九回には大野(営3・岐阜総合)のタイムリーが飛び出し2対0。
 最終回も無失点に抑えた大場は連日の2安打完封。今大会3試合、27イニングを一人で投げぬく大車輪の活躍をみせた。創部初の春秋連覇を果たした東洋大は初の明治神宮大会優勝を果たした。

■コメント
・大場
この日のためにみんなで頑張ってきて、日本一になれてすごく嬉しい。
今日も先発を志願した。昨日は昨日、おとといはおととい、今日は今日で考えて、3連投がどうとかはあまり考えずに精一杯やることしか考えなかった。スピードは出ていなかったが、球が指によくかかっていたので、遅くても真っ直ぐを続けた。ここまできたら投球術うんぬんでなく、気持ちを全面に出して今までやってきたことを出すだけだと思った。その結果が出て嬉しい。斎藤佑も良かったので、先取点だけは絶対奪われないように粘っこく食らいついて投げた。できれば斎藤佑にはずっと投げ続けて欲しかった。藤田のホームランには鳥肌が立った。さらに力になった。最後は三振を狙っていたわけではなく、なんでもよかった。松本には粘られたが、押せている気がしたから真っ直ぐでいった。去年まで結果が出せなくて、大学で結果を出してプロに行きたかったので、最後の秋を日本一で締めくくれて本当に良かった。自信がついた。
大学野球は高校野球と違ってワンランク、ツーランクもレベルが高くて、同期も先輩もすごかった。1年のときはついていけるか不安もあったが、高橋監督の熱心なご指導でここまでこれて感謝している。
これまでなかなか大観衆の前でプレーする機会がなかったので、今日は自分を知らない人や東洋大を知らない人にうちの野球を見せたかった。(この大観衆の中に)ずっといたいなと思った。今後は全ての面でプロで通じるように自分を磨いていきたい。
東洋大には野球人として、人間として、ここまで育ててもらった。今は高橋監督や支えてくれたみんなに感謝の気持ちでいっぱい。

TEXT=仲俣岳樹
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写真展の様子

 11月2日から4日に渡って行われた第43回東洋大学白山祭。私たちスポーツ東洋は昨年と同じく「スポーツ写真展」を開催いたしました。その中で人気投票を行い、多くの来場者の方々に写真を選んでいただきました。その結果をベスト20まで発表します。会場に来れなかった方も、WEB上でお楽しみください。
第38回 明治神宮野球大会 準決勝
11月13日 於・神宮球場
東洋大2−0上武大

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1点目のホームを踏んだ清田を迎える選手たち

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2点目の適時打を放つ大野

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試合終了後大野とグラブでタッチを交わす大場

 決勝への切符を懸けた準決勝、上武大戦。先発のマウンドを昨日完投勝利した連投の大場(営4・八千代松陰)が任される。初回に二死2塁のピンチとなるも、後続を断つ上々の立ち上がり。打線は二回、清田(営4・市立柏)の内野安打と松永(営3・九州学院)の中前安打で一死1、2塁のチャンスを迎えるも、あと一本が出ない。その後も両者譲らずゼロ行進が続く。
 だが延長戦も見え始めた九回、先頭打者の清田が二塁打で出塁しチャンスを演出する。続く中倉(営3・PL学園)の犠打は敵失となり、この間に清田が生還。待望の先制点を挙げる。さらに一死2塁で、大野(営3・岐阜総合)が中前適時打を放ち、勝利を大きく引き寄せる。大場は最終回を締めて、2安打14奪三振の完封勝利。
 明日、東洋大は史上初の明治神宮大会優勝を懸け、早大との一戦を迎える。戦国東都を勝ち抜いてきた誇りを胸に、有終の美を飾ってほしい。

■コメント
・大場
 今日の試合はすごく気持ちが入っていた。こういう結果になってとても嬉しい。相手ピッチャーもよかったので先制点が勝敗を左右すると思い、粘っていこうと思って投げました。(昨日は立ち上がりが悪かったので)初回からとばしていくという気持ちはありました。七回のピンチを切り抜けられたのが大きかったです。(連投も)あまり疲れは感じませんでした。先発は今朝決まりました。監督、コーチと3人で話し合って決めました。(目標の日本一まで)やっとあと一つまできました。明日は最後の最後なので思い切ってやるだけです。

TEXT=真鳥かほり/PHOTO=畠中将行

第38回 明治神宮野球大会 2回戦
11月12日 於・神宮球場
東洋大9−3東海大

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本塁打を放った清田
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逆転の適時打を放った十九浦
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大場をさらに援護する本塁打を放つ大野
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3失点の好投をしたエース大場

 いよいよ開幕した明治神宮野球大会。東都リーグ春秋連覇を果たした東洋大は、6月の全日本選手権で敗れた東海大と対戦。 初回、大場(営4・八千代松陰)は立ち上がりを攻められ、二点本塁打を許す。続く二回にもソロを浴び、序盤から3点ビハインドの苦しい展開。
 だが四回、東洋大は先頭打者の十九浦(営3・八千代松陰)が四球を選ぶと、4番・清田(営4・市立柏)が本塁打を放ち、2点を返す。この清田の一発を口火に、小島(営2・桐生第一)の適時打で同点に。さらに五回には十九浦の右前適時打が出て勝ち越し。六回に中倉(営3・PL学園)の本塁打、大野(営3・岐阜総合)に2点本塁打で駄目押しをした。大場は三回以降、安定した投球で東海大打線を抑え無四球完投勝利。
 東洋大は9対3と圧勝し、春の屈辱を晴らした。この勢いに乗り、明日の準決勝の相手・上武大との対戦に臨みたい。

■コメント
・大場
 立ち上がり体が固い感じで丁寧にいこうとしたら、ボールを置きにいってしまい中途半端になって打たれてしまった。(1本目のホームランは)外す球を要求されたが甘くなってしまいました。3点先制されて焦ったけど味方が中盤に援護してくれて気持ちが楽になった。助かりました。三回以降はストライクが集まり過ぎていたので直球は力強く変化球は低めに投げるように心がけました。(今日の投球は)よかったところはありません。トーナメントは一回負けたら終わりなので緊張感があります。(決勝は早大との対戦が予想されるが)春の優勝チームだしやりたい気持ちはありますが、明日勝たなければ行けないのでとにかく明日は勝ちたいです。

・大野
(全日本で東海大に負けているので)リベンジ出来たのは良かった。今日打たれた2本の本塁打はキャッチャーの自分の責任。最初はお互いに丁寧にいきすぎて上手くいかなかった。1本目は確実に打たれたもの。2本目は出会い頭のようなものだった。大場さんはあまり調子が良くなかったです。いつもより汗をかいてないせいか体が重かった。ただ、中盤以降も決して良くはなかったと思う。(本塁打は)取られたら取り返すという気持ちで打席に臨んだ。球を絞ったのではなく、体が反応した。打った球はカットボール気味のスライダー。真ん中の球です。

TEXT=大原俊輔/PHOTO=畠中将行