『高学歴ワーキングプア』(光文社新書 水月昭道 735円)(画像クリックで拡大)

「非常勤講師とコンビニのバイトで月収15万円。正規雇用の可能性ほぼゼロ」という帯の文句が衝撃的な本。ジュンク堂書店池袋本店では発売2週間で約80冊の売れ行きで、担当者は『下流社会』に続くヒットになるかもと見ている。主に購入するのは、20代前半の若者から年配の教育関係者らしき層という。就職難で行き場を失った若者を吸い上げる形で増大した大学院だが、日本の研究環境は一向に向上せず、新たな高学歴の就職難民が増大しているという問題が背景にある。時代を映す一冊。(ジュンク堂書店池袋本店)