甲府放送局

2007年11月14日 12時42分更新

医師不足原因に新研修制度


深刻化する医師不足について、県内の多くの病院が3年前から始まった新しい研修制度の影響があると考えていることがNHKが行ったアンケート調査でわかりました。

NHK甲府放送局では深刻化する医師不足について現状や背景を探るため、県内で3つ以上の診療科があり100以上のベッドがある病院を対象にアンケート調査を行い、92パーセントにあたる34の病院から回答を得ました。

この中で医師不足の原因と考えられることについて複数回答でたずねたところ、▼最も多かったのは「研修制度が変わって若手医師の確保が難しくなった」で76%。▼次いで「大学病院から医師の派遣が受けられなくなった」が73%。
▼「勤務条件が過酷だ」が62%。▼「訴訟が起きるリスクが高くなった」が53%などとなっています。
平成16年度から導入された新しい研修医制度をめぐっては、都市部の研究実績がある病院には定員を上回る研修の申し込みがある一方で、地方の大学病院のほとんどが定員割れになっています。

このため、大学病院から各地の病院に派遣されていた医師が引き上げられ、医師不足が加速すると指摘されていましたが、アンケートはこのことを裏付ける結果となりました。