北京五輪へ向けた予選も始まり、今年は長い“秋”を迎えているスポーツ界。野球では、倉敷市出身の星野仙一監督の下、プロ野球のトップ選手らが集結した全日本が、十二月のアジア予選に臨みます。子どもたちに夢と感動を与える活躍を期待したいところです。
スポーツといえば秋田県で先月、全国障害者スポーツ大会「秋田わか杉大会」が開かれました。この大会に足を運ぶのは四年目になりますが、驚くのは競技レベルの向上ぶりです。
今大会も気を吐いた岡山勢。中でも三連覇を達成したソフトボールチームの戦いは圧巻でした。一昨年の岡山大会で初優勝し勝ち続ける岡山は、他県の強豪にマークされる存在に。息詰まる投手戦となった東京との決勝は、内野ゴロでもぎ取った1点を守り抜くという、非常にレベルの高い試合でした。監督の細かい守備位置の指示などベンチワークも光りました。
他の団体競技でもバスケットボールが初めて決勝に進出し準優勝。車いすバスケットボールは四位に入る活躍でした。
スポーツの振興は環境整備もさることながら、子どもたちがあこがれるトップ選手の存在が大きいです。車いす陸上競技のプロアスリート・松永仁志さん=岡山市=は以前、「障害のある子どもたちが目指せる最高峰の舞台がある。そこで活躍する姿を見せたい」と、世界で戦う理由を語ってくれました。
関係者の努力により、岡山県では障害者スポーツのすそ野が徐々に広がっています。障害者アスリートのみなさん、頑張ってください。子どもたちの夢のためにも…。
(大阪支社・大本哲弥)