前々から気になっている事がある。 タイトルの字の如くだが、プロ野球の優勝パーティなどで行われる「ビールかけ」。あれを体験した人はビールを直接飲んでなくても酔っぱらうという噂をよく聞く。単なる噂だが、妙な説得力があるし、実際にテレビの向こうでビールかけをやっている人は酔っている。 もともとお酒に弱い体質である僕なら飲んでもいないのに酔っぱらうなんてこともありそうだ。 気になったので、体を張って試してきた。
(梅田カズヒコ)
代々木公園へ。
実際にビールかけをやっている人は達成感もあるし、仲間でわいわい楽しそうにやっているが、あいにく今日は何も祝う事もない。一人で孤独なビールかけである。記事制作のためとはいえ、正直やりたくない。
ロケの日はゴールデンウィーク真っ盛りの5月4日。代々木公園に来てみたら家族やカップルがみんな楽しそうに遊んでいた。
このままこの幸せな光景に紛れてビールを飲んでゆっくりしたい。今年のゴールデンウィークは3つの仕事の締め切りが重なりほとんど休みがなかった。僕だって、ゴールデンウィークぐらい休みたい。
気を取り直してひとりビールかけに挑戦。しかし……
準備完了。しかしいくら自宅から近い公園とはいえ、なんでこんな日に代々木公園に来てしまったのだろう。しばらくの間、正座のまま動けなくなってしまった。まわりでは楽しそうに子供がはしゃぎ、犬が泣く。 しばらく座っているとなんだかどうでもいい気分になってきた。よし、思い切ってビールかけをやってみよう。
ひとりでビールかけをやって思った事がある。
・気温は暖かかったが、かなり寒い。 ・炭酸がシュワシュワして痛い。 ・一人でやると何が面白いのかわからない。
そばでフリスビーをやっていた青年3人が、これから何がはじまるのかとこちらを気にしていたが、僕がビールをかけ出すと冷たい目をしてまたフリスビーをやりはじめた。
みじめだ。
ちなみに……
ビールの種類によってビールがかかった時の感じが違うかと思って外国産ビールのハイネケンと沖縄産のオリオンビールで試してみたが……どっちも同じだ。
うしろでバトミントンを楽しんでいた外国人のラケットがこちらに飛んできた。警戒しながら近づく外国人。「すみません」と謝っていたが、表情は「飛んじゃいけない人のところにラケットが飛んでしまったなー」と言っていた。
このまま酔っぱらうまでビールをかけ続けてはお金がかかってしかたない。そこで、少ないビールでたくさん浴びたのと同じ効果を得るため洗面器に顔をつけてみる事にした。。
結果
ビールかけそのものでは酔いません。どうやらビールかけが酔うのは普通にビールを飲んだ上でみんなでビールかけする事によって運動した事になるため普段よりも早く酔いがまわる=ビールかけは酔うという話になっているようです。
と思いましたが、家に帰ってお風呂に入ったらお風呂の湯気と充満したビールの臭いでクラッときました。