最新記事のRSS

生かされた者として、命の大切さを音色と共に伝えて

福岡での「生命のメッセージ展」に参加して

原田 耕一(2007-10-11 19:30)
Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーを含むはてなブックマーク  newsing it! この記事をchoixに投稿

 命の重みが軽んじられているような、胸を引き裂かれる思いのするニュースが続いている。万引きを捕まえようとして刺されて亡くなったり、私の住む北九州でも、命に別状はなかったものの、通学途中に突然刺されたり、飲酒運転も後を絶たない。

 そんな今だからこそ、全国各地で開催されている「生命のメッセージ展」が「体育の日」にかかる3連休に、私の住む福岡で開かれると知って、いてもたってもいられず、足を運んだ。

 痛ましい事故、事件などで尊い命が犠牲となった多くの方の等身大パネルと、愛用の靴などが展示されていた。4歳くらいの小さな子のあまりに小さなパネルと、可愛らしい靴があまりに悲しい。

 会場には、まさに「生命のメッセージ」が溢れていた。

会場での演奏(撮影:原田耕一)

 今回、その「生命のメッセージ展」の会場で、私はリコーダー演奏させていただく機会に恵まれた。

 全国で開催されている大きなイベントであることや、スタッフに私の活動など事前に連絡はとっていたとはいえ、時間がなかったことで、演奏させていただけたことはとてもありがたかった。

 しかし、生きたくても生きられなかった人々のメッセージの詰まった会場で、生かされた者が生命のメッセージを語ることが、はばかれるような気も多少あった。

 私が、5歳までの命といわれたのに奇跡的に命を与えられたこと、そして、何より、今回この会場で多くのメッセージを受け取る中で、自分が命を絶とうとしたことの重みを感じずにはいられなかった。

  こんなにも胸が、苦しくなるとは思ってもいなかった。生きたくても生きられなかった命の叫びが、こんなにもたくさんあるのに、私は奇跡的に命が与えられたその命を捨てようとした、その重み。

 だからこそ、私はメッセージを前にして改めて真摯に自分と向き合い、リコーダーを演奏しながら、会場に訪れた人々に、点頭てんかん、いじめ、自殺未遂……、そして、会場にある「生命のメッセージ」を目にしての思いを語った。

 もっと生きたかったという生命のメッセージを前に、私がどれほどのことを伝えられるかは分からないけど、だからこそ、生かされた事への命の重み、自分から命を絶とうとしたこの重みを伝えたい、いや、伝えなければいけない、それが生かされことへの感謝であると感じた。

メッセージ展の前日、近所の人権講座で演奏と話をしたときの様子。当時のいじめの作文を片手にあえて暗くならずに語りました。(撮影:原田耕一)

 今、何より自分にできることで、何よりやらなければいけないことのように感じた。命ある限り伝えていきたいと心から思う。

 自分の歩く道の先はまだまだよく見えないが、今はしっかりと前を向いて歩くことができている。もっと生きたかった……という生命のメッセージを心に刻んで、演奏を通した、私なりの生命のメッセージを伝えていきたいと思う。

 そして、それは、何より、多くの生命のメッセージを目の当たりにしての、もう自ら命を絶つことをしないと言う決意。

 1つ1つのメッセージを胸に、感謝の気持ちを忘れず、前を向いて、2度と再び、自ら命を絶つことがないように、自分なりの命を花を精一杯咲かせていきたい。

コメントを書く マイスクラップ 印刷用ページ メール転送する
総合20点(計8人)
※評価結果は定期的に反映されます。
評価する

この記事に一言

more
評価
閲覧
推薦
日付
防犯おやじ
40
0
10/11 21:42
calla
40
0
10/11 21:22
タイトル
コメント

ログイン

オーマイ・アンケート

次の衆議院総選挙、“今のところ”あなたはどの党に投票しようと思いますか?
OhmyNews
自民党
民主党
公明党
共産党
社民党
そのほかの党