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部落解放研究全国集会2日目 9分科会で討議 長野

11月8日(木)

「狭山再審闘争と司法民主化の課題」がテーマの分科会で松本サリン事件の体験を語る河野義行さん

 長野市内で開いている部落解放研究第41回全国集会は2日目の7日、市内各会場で9分科会を行った。全国の研究者や部落解放運動関係者らが、最近の差別事件や同和行政・教育のあり方、人権啓発活動の課題など、それぞれのテーマで意見を交わした。

 このうち、インターネット上の差別事件をテーマにした分科会には約800人が参加。「ネット上の差別事象をボランティアで監視する『サイバー人権救済隊』のような組織が必要だ」(北口末広・部落解放同盟中央執行委員)といった提言が出された。

 また「狭山再審闘争と司法民主化の課題」の分科会には、1963年の「狭山事件」で無期懲役判決を受け、昨年第3次再審請求をした石川一雄氏(68)が出席。「45年の闘いをこれで終わりにしたい」と述べた。

 この日は、島崎藤村の小説「破戒」の舞台となった飯山市などを訪ねるフィールドワークも実施。長野市内では、被差別部落の食文化を知ってもらおうと、全国のモツ料理を紹介する「全国モツ・サミット」も開いた。

 最終日の8日は全体集会と、自治体による「部落差別撤廃・人権条例」の制定状況などをテーマにした特別集会を開く。