ルーキーイヤーの今シーズンは、二軍での出場は3試合。主にフューチャーズ(イースタンの若手連合チーム)で実戦経験を積んだ。それでも、攻守に成長の後を見せ、首脳陣も目を細めている。
8日から行われていたフェニックスLでは、「打席での経験を積ませたい」(松井二軍監督)という意向で、序盤は三塁手としてスタメン出場。適時打を放つなど、期待のバッティングで光るものも見せた。山本も「貴重な経験になった」と振り返る。特に、バッティングでは、中盤から出場機会が減り、打席は少なかったものの、15打数5安打で打率は.333だったことに、自信も芽生えた。
秋季キャンプでは、そのバッティングのレベルアップに力を入れている。特打では、「池山打撃コーチから、右足を残して打つように言われている」と話したとおり、体重移動を重視して振り込んでいる。その池山コーチも「1年目にしては、スイングが強い」と期待を口にする。「右足軸に体重を残して、回転して打つことを覚えれば、変化球にも対応できる」と太鼓判を押す。
もちろん、守備面の強化も忘れていない。山田バッテリーコーチは「高校を出た1年目にしては、キャッチング、バッティングとも、目を見張るものがある」と認める。ただ、経験が必要なポジションなだけに、課題も多い。「リードやスローイングなど、覚えることは多い。来シーズン、経験を積んだら、楽しみな存在になる」と目を細める。
両手はマメだらけ。「皮がむけて、バットが思い切り振れない」と苦笑するが、もちろん、休むつもりはない。「もっと練習しないといけない立場」と気合を入れ直していた。