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【国際】

工場排水で「死の海」に 渤海の一部で魚全滅と報道

2007年11月13日 11時07分

 【北京13日共同】中国の渤海に工場排水が流入、一部で魚が全滅し、既に「死の海」になっていると、中国紙、南方都市報がこのほど報じた。海洋専門家は渤海の環境回復には200年が必要だと指摘、さらにこのまま沿海地区開発が進めば、黄海などでも同様の事態が起きる可能性があると警告している。

 同紙によると、渤海に流れ込む53河川のうち、43河川の汚染が極めて深刻な上、沿岸の工場からも直接汚水が流入し、国内の海で渤海の汚染が最もひどいという。渤海の海水中の重金属含有量は正常レベルの2000倍を超え、一部の工場排水口から周囲数キロにわたって魚が全滅した。

 健康被害も懸念され、北京や天津の一部の飲食店では既に汚染海域の魚の購入を中止。しかし多くの地域では依然として汚染海域の魚介類が食卓に上っており、沿岸の村では兵役の身体検査で若者全員が汚染魚の影響とみられる肝臓肥大で不合格になったという。

 

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