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住民税 在日市民を減額

2007年11月13日

◇◆伊賀・桑名市 不公平、廃止・是正へ◆◇

 伊賀市と桑名市が一部の在日韓国・朝鮮人の住民税を、法的根拠があいまいなまま半額程度に減額する特例措置を長年続けていたことが分かった。遅くとも1960年代後半には始まっていたとみられ、伊賀市は税の公平性に反するとして昨年度でこの措置をやめた。桑名市も来年度から是正する方針だ。

 両市によると、減額対象は、在日本大韓民国民団(民団)と在日本朝鮮人総連合会(総連)に所属する在日韓国・朝鮮人のうち、税が給与天引きされずに窓口などで納付する「普通徴収」の人たち。両団体支部を通じて納税手続きをしており、最近の対象者は伊賀市で約50人、桑名市で約250人だったという。

 特例措置が始まった時期について、両市の税務課は「定かではない」とし、法的根拠として、各市条例の「特別な理由があり、市長が認める場合」という減免規定を挙げる。しかし、伊賀市の今岡睦之市長(93年から旧上野市長)は「04年の合併前ぐらいになって(特例措置を)初めて聞いたように思う」と話しており、税務職員でも課税担当者ぐらいしかその存在は知らなかったという。

 経緯の不確かさと税の公平性の観点から、伊賀市は「在日韓国・朝鮮人の経済状況も大きく改善された」として05年に地元の民団・総連と特例措置の廃止で合意、07年度から取りやめた。桑名市も「時代にそぐわない」として02年に特例措置をなくすことで両団体と話がまとまり、08年度から正式に廃止する方針だ。

 昨年末の外国人登録者の内訳を見ると、韓国・朝鮮籍の人は伊賀市が411人、桑名市は1037人となっている。

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