文部科学省による高校歴史教科書の「集団自決」検定問題で、検定意見撤回を首相と文科相に求める「1人はがき1枚運動」を展開している県婦人連合会(小渡ハル子会長)は、各市町村の婦人会会員が書いたはがきを12日までに集約し、1153枚を同日、官邸と文科省あてに郵送した。
はがきには「教科書には未来を担う子どもたちに真実を伝える重要な役割がある」「思い起こすのもつらい戦争体験の証言を軽々しく扱い、歴史的事実をねじ曲げようとしていることは許せない。真実は真実として子孫に伝えてほしい」「過去の歴史に目をつむる者は、またいつかその歴史を繰り返す。真実を隠してはならない」などの記述があり、検定意見の撤回を求めている。
小渡会長は「母親集団として、子どもの教育を誤った方向に進ませないため、教科書検定問題は絶対に譲れない。1日も早い記述の復活と検定意見の撤回を求めたい。政府は、はがきに書かれた声を、真摯(しんし)に受け止めてほしい」と話した。
「1人はがき1枚運動」は、教科書検定意見撤回を求める県民大会実行委員会の呼び掛け団体を中心に「有力な審判者は県民の声である」をスローガンに、全県で取り組まれている。
(11/12 16:03)