インドネシア・バリ島で起きた爆弾テロ事件に関する発言で、死亡した日本人夫婦の遺族、鈴木富久さん(69)=大阪府茨木市=から抗議を受けた鳩山邦夫法相は9日までに、「爆破予告を事前に知っていたかのような印象を与え、不快な思いをさせた」などとするおわびと釈明の文書を鈴木さんに送付した。
文書は「趣味である昆虫研究の同好の士の友人から、『その仲間の中にテロ組織(アルカイダ)の構成員と思われる者がいて、爆破事件にも関与していた』旨の話を事件の3カ月後に聞いた」などと記している。
鈴木さんは「公の場での発言で、202人の犠牲者を出した関係国の遺族に深い不信感を与えた。公人なら発言に責任を持ち、真意の伝わる説明をすべきだ」と話している。【立石信夫】
毎日新聞 2007年11月10日 15時00分