紙端国体劇場デジタル

ゆるかったりゆるくなかったり鉄道だったりを擬人化して遊んでる隅っこサークル。
全裸大好きな管理人が羞恥心に負けて半裸で営業するブログです。
意味のわからない人は、アレだ、とりあえず脱げ。
<< 彼をその気にさせる10の方法(山形×東海道) | main |
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じゃあ山陽×東海道で
「いや違う、そうじゃないって、だから」
「さっきはこうだと言っただろう、お前の説明はわかり難い」
「わかり難いってなぁ、お前が理解しようとしねぇだけだろうがよ、おい!」
「お前がいつも適当だからだ!説明も走行も適当だ!そんな状態で270/hkm出す等と自殺行為だ馬鹿め!」
「馬鹿に馬鹿って言われたくねぇよマニュアル馬鹿!脳味噌記号で出来てんのかお前!!」
「お前の頭はレゴブロックだ!第一高速鉄道で茶髪なんぞふざけている!今すぐ戻せ!!」
「こりゃあお前が許可したんじゃねぇのかよ!!」
「喧嘩、やめー」
顔と顔の間にすっと二つの手のひらが差し込まれ、そのまま額に当てられ左右に押し開いた。腕の先に視線を送ればむっとしたような北国美人の不貞腐れた顔が在る。その顔がふいっと崩れ、盛大な溜息を吐いたので突発的な怒りが沸いた。
「手を放せ、秋田!わたしはこの馬鹿と話をしている!」
「人に馬鹿って言うやつが一番馬鹿なんだぜー」
秋田の出現でテンションを戻した山陽が、手に絡まった紐を解きながら返した。冷静さを取り戻した相手に更に苛付が膨らみその手に絡まる紐を力任せに引っ張ったら、まだ手首を取られていた山陽が反射的に苦痛の声を上げた。
「おま…ちゃんと外してから引っ張れよ、イテーじゃんか」
「第一に、お前がこんなもの持って来たのがいけない!」
紐を一纏めに丸めて机に叩き付けたが、生憎と毛糸で作られているそれはふわりとした感触で机上に降り立っただけだ。その様子を見た東海道がまたそれを掴んで机に叩き付ける。ふわり、と乗るだけ。
「お前、馬鹿だろ」
「馬鹿に馬鹿と言われたくない!」
「いやお前は馬鹿だよ」
「山陽っ…!」
思わず机越しに襟首を捕まえようとしたら、ガツンと大きな音が立ち、身体が前のめりに倒れた。
「東海道っ!」
叫ぶ秋田の声が遠くに聞こえる。意外に幅の広い机の存在を忘れ足を出した結果、足を取られて机に正面衝突をすることになってしまったようだった。近付いてくる木目と衝撃を覚悟して瞑った目と鼻先三寸で机上との衝突を避けられたのは咄嗟に両肩を支えてくれた腕のお陰だった。思わず一度息を呑む。
「だから馬鹿だっていってんだろ、先のもん読んでから行動しろよ」
言葉を返せないで荒い息を繋ぐと肩を掴んでいた腕に力が入れられ、ぐっと押し戻される。はっと小さく息を吐いたら額をぺしっと叩かれた。
「まぁね、これからも心配してあげるから、安心しろよ」
「なに……を……」
「とりあえずこここい、ここ」
言って自分の横を指せば額に皺を寄せたまま渋々といった感じで歩みを進めてきた。隣に立つ彼に「座れ」と続ける。ソファに浅く腰掛けた彼を見届けてから机の端に転がる毛糸の紐を拾い上げ、静かに隣に腰を下ろした。
「続きすんだろ?負けず嫌いだもんなぁ」
先ほど拾い上げた紐を手首に巻きながら横目で隣に座る東海道を見た。自分の手元をじっと見つめていた視線と、その下で少しだけ動いている両手がある。どうやらシミュレーションに入ったらしい。手首に巻いた紐を中指に引っ掛け、ほい、と相手の前に出した。
「十字の部分を詰まんで下から通すんだよ、さっき説明しただろ」
「わかっている!話しかけるな!」
「何してんのかと思ったら……」
秋田が呆れた声を出した先で眉間に皺を寄せた東海道がそうっと紐を摘む。その手がぎこちなくて思わず噴出しそうになるのを寸でで堪えた。ただ彼の目は真剣すぎて、例え噴出したとしても気付かれない可能性はあったのだが。
「そこもっただろ?それを横に引っ張って、下から通すだけだよ…って下ってそこじゃねぇよ!馬鹿、もっと素直に生きろ!一本下の紐をだなぁ!」
「うるさいうるさい黙れ―――!!」
かっとした東海道がまたしても山陽に食って掛かり、しかし今度は手首の紐が絡まってまたしても正面から、今度は目の前の人物の胸に向かってダイブしてしまう。反動で顔を殴られることを避けた山陽が反射的に絡まった腕を上に伸ばせば、引き上げられた体で丁度良く頭が肩口に埋まった。「うぁっ」と呻く声が耳元で聞こえる。
「……お前なぁ……」
もうちょっと考えて行動しろって、さっきも言ったよな?言おうとした言葉を飲み込んだのは、肩口に埋もれたままの彼が微動だにしなかったからだ。東海道…?と思わず問いかける。視線の先に映った彼の耳は普段の倍は赤くなっていた。
「東海道……」
「…………」
「まぁ、さ、綾取りできねぇくらい何てことねーって、うん」
とうかいどー!と何度呼びかけても返事をしない彼を心配するが、生憎と絡まった腕では何も出来ない。そういえばと近くに居た秋田に視線を動かして手首の紐を切ってくれるように声を掛けた。持ってきたハサミでパチリ、と手首の紐が着られ、拘束が解かれる。開放された手首を振っていた山陽が、相変わらず自分の上に乗り上げ頭を肩口に埋めたままの東海道の頭をぽんぽんと緩く叩いた。
「東海道、どうした?ほら」
「……たくない……」
「へ?」
埋めていた顔を当然上げ、乗り上げたままだった山陽の上で両足でまたがる様に身体を移動させた。真正面からきっと睨み付ける。
「お前に、速度以外では負けたくない!」
勝負だ!と言った東海道が傍に立っていた秋田の手から切られた紐を奪い取る。また輪っか状にして、今度こそ、負けはしない、と紐を睨んで強く思う。今度こそ。細い指先で紐と紐とを結び付ようとした。
が、
「とりあえずさぁ、おれがそれ結んでやっから、寄越せ、な?」
「うるさいうるさい黙れ――――っ!!」
紐どうしを結び合わせる所で四苦八苦していた東海道が声を荒げ、見ていた秋田が小さく溜息を吐く。猪突猛進、前しか見ていない最速の高速鉄道は今の自分の状態にすら気付いていないのだろう。大の男二人が膝に乗って向かい合わせで座っている状況は、とりあえず在来線には見せられるようなものではなかった。長い指先がついっと眉間を押さえる。
「来客居なくて良かったねぇ」
「居ても同じだよ、だって」
東海道、馬鹿だもの。後ろに立った上越の構えたデジカメのシャッター音を聞きながら、秋田は今一度深く溜息を吐いた。



>>ソウコさん
むしろ18禁でなくて何がエロと言いましょうや!むしろ山形は優しさの中で結構色々やりそうですねうはははは!
続きですか?あげなもんの続きを書いてくださるんですか…?なんだこの野郎神か!天使降臨だぜ!どうぞ宜しくお願いします!!
久々雷光斬を思い出した!!


| ■ひっそりとなにか | 04:13 | - | - |
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