シェフのひとりごと

日記とレシピ
最後に・・・
最後に・・・

まだ、何も始っていない

でも、もうすぐ始まる


一つの事を貫き通すって
凄く大変だと思う

わたしの場合、それが料理なのか

それも含めての人生だと思う

もうこの人生って何十年も
考え方は変わっていないし
それだけの為に生きてきた
から社会には順応しない様に
思われて来たんだろう

振り返ると失ったものも
いっぱいある

むしろ失ったものの方が
多いのかもしれない

それでも貫き通すって
何の保障もないのに貫くって
やっぱり良くないのかな





アムールがあって
放浪生活して
そして全てをかけて
カイユをやって

でも、毎日、日々、たった一日さえ
気を抜かず、常に今日が最後に
なるかも知れないと生きてきて

やっぱりそうやって生きてきて
ずーっとそうやって生きてきたから
今が出来たんだと思う

今はとてつもなく、いろんな人を
巻き込んでしまって
くだらないかもしれない私の人生に
大切な人生の一部を巻き込んでしまって
本当に申し訳ないと思う





やっぱり カイユでのひととき

カイユでの出逢いは
今までの人生のなかで一番大切

皆さんが心の中で応援してくれたから

この今のステージが出来た

たぶんというか、間違いなく
カイユを知らない人がこの
話を聞いたら信用しないでしょう

事実は小説よりマンガより面白い
と思う。

相変わらず文がめちゃくちゃだが
このブログもなかなか面白いんでは






そういえば、始めブログを書きだしたとき
自分の料理も認められず、もちろん生活も
かつかつでなんでもいいからやらなくては
と、始めたわけで、それがいつの間にか
ちょっと屈折した私のメッセージや
料理人としての私なりの姿勢を発表
できる場になり、それはそれはうれしいものになった

さすがに今度は今までの様に
一匹狼のシェフではなくなってしまうので
暴言だらけのブログも閉鎖しなければ
ならない。

なんかカイユをしめても、みなさんとは
ブログでつながってる様な気がするし
ホームページではメールのやり取りも
していたので違和感は無かったが
これがもうあと数日で無くなってしまうとなると
急に淋しくなる・・・・・・・・
本当の意味でプティカイユのシェフは
もう消えてしまう

これからはセラヴィのシェフとして生きていくのは
わかっているけど  切ない

なんか去年のいま頃はクリスマスの準備で
ひとりあの小さい店にツリーやら飾りやら
やっていたと思うと懐かしくてしょうがない

はぁぁーもう最後のブログを書いてるのかと
思うと思わず目があつくなる・・



皆さんにどう感謝していいか、どう恩を返せば
いいのか。

このままの生き方を貫き通して
料理を食べた人がうれしくなる
感動する料理を作り続ける事が
恩返しかな

明日からはいよいよセラヴィで仕込み開始

今日が最後のカイユシェフか


今までプティカイユで出逢った方々に
最後に・・・


ほんとうにありがとうございました

そして










必ず みせます!



プティカイユ   シェフ
| chef | シェフの日記 | 22:17 | - | - |
C`est la vie
C`est la vie
セラヴィ


いよいよ銀座にグランメゾンC`est la vieオープンです。

異なる二つの非日常の空間

大人の町、そして世界の銀座

最上階ならではの日の光を受けながら
 
そして宝石箱のような夜景を見ながら

最高級のフランス料理をお楽しみ戴けます

10Fエントランス
ちょっと怪しく、そしてエロティックにアダルトな空間
シガールーム、そしてテラスをご用意いたしました。

11Fメインダイニング
シックな絨毯、きらびやかなシャンデリア
ホールメインにはガラスとタイルのサービステーブルで
ソムリエがさまざまなグランヴァンやチーズを
エンターテイメントたっぷりにサービスします。





六人程のシックな個室もご用意しました。

キャンドルの灯す明かりのなか
極上の料理をお楽しみください。


シェフズテーブル
二名〜四名様限定 一日一組のみ

個室カウンターでの最高のひととき
その時の最高の食材を目の前で
あなただけの為にシェフがライブ感たっぷりに
仕上げます

世界最高ともいえる房総海の幸は
もちろん活〆神経〆
浅野のつくる野菜は大地の恵み
栃木から贈られる極上のビーフ
そしてジビエ
もちろんさらに完成した コンソメ
さらにさらにシェフのつまらないトークも。





ランチコース    8000円 10000円
ディナーコース  18000円 26000円
アラカルト     4000円〜

シェフズテーブル
           35000円 50000円

ランチ      11:30 LO14:00
ディナー    18:00 LO21:00

日曜定休 祭日不定休(パーティのみ)

2007/11/23 OPEN

予約開始 11/20より 電話での受け付けです。
完全予約制 2名様〜6名様 とさせて頂きます
パーティーは御相談下さい

男性の方はジャケット着用

銀座アソルティ花椿st 10F C`EST LA VIE
TEL 03-3289-1515 予約受付係り
| chef | シェフの日記 | 21:14 | - | - |
そろそろ
そろそろ

ようやく店も完成に近付いてきた。

内装もオブジェもほとんど出来て、備品もそろった。

ワインは黒ぴょんセレクトでお任せしたが、
これがさすが、よだれもの・・

もうフランスの古いのから凄いのまで。
ぺとりゅすも、ろまねこんてぃも、むーとんとか
ごだいしゃとーもいっぱい∀


わいんいっぱい


内装もそりぇあかっちょいい、うちの店は
10F11Fと二つのフロアーがありそれぞれ
違うスタイル、テラスもあるし個室もある。

どれもN氏の力作でありすこぶるかっちょいい。

それにイスもかっちょいい。

とくにシガールームの鏡とソファはさすが!
てくらい気に入った。


日光さん自慢のイス


テーブルクロスもメニューブックも、トイレのタオルさえ
全てフルオーダーで何十回となく材質デザインを
打ち合わせて決めてった、極上もの。

とりあえず、つねにいっぱいいっぱいだが、

どれ一つとっても、一切の妥協をしていない。

うちの店ならではの、シェフズテーブルは
大理石の一枚板のカウンターで一日限定一組。

個室状態なので、そりゃあもう、あなただけの為の
贅沢空間!

わたくしも業界初か、なんとシルクのコックコートを
採用!カイユ時代のぼろいコックコートとはわけが違う。
って、そんなん着て仕事できるんかい?

スタッフもほんとの一流の大人がよくぞ、ここまで
そろってくれたと。

あとは、問題は、


俺だな・・・・・・・・・



お約束の、まだメニュー考えてない・・・・・・・・・

もうワイン代で家買えちゃう
| chef | シェフの日記 | 21:10 | - | - |
辛いイモ鍋リベンジ!
辛いイモ鍋リベンジ!

銀座のマンションは嫌いなんです。

デザイナーズマンションだか、なんだか、
ちょっと中途半端におしゃれな部屋で
全てが白なんです。
それで床が白のピータイルでブラインドも白
日が当たらないのでまるで病院の個室です。
サイズもそんなもん。

店の準備で忙しく任せっきりにしたのが
いけないのですが、はっきりいって嫌です。

そこへきて、ホームセンターでよく見ないで
買ったベットがなんと、介護用・・・

もう病院です。

絶対引っ越す・・介護用ベットで寝ている自分を
想像すると、ダンディーシェフとしてはありえないのです。

だから、ベットの下に布団ひいて寝てます・・

そんなこんなで、できる限り船橋の家に帰ってくるのですが、
ここんところ時間がとれると、気分転換も含めて
鮨屋Bに行く。

少しずつ肌寒くなって、秋を感じて、こんな時は
ひとり、しんみり江戸前のさかなで熱燗でも、と、
情緒を感じたくて行くわけです。

その日もカウンターで冴える江戸前を楽しみながら、
ビールをのんでいると、と、いうかダンディーなんで
熱燗なんて飲みません。

カイユの常連だった独身三十代男と遭遇!

おお!久し振り、と挨拶をかわして
何事もなかったように、寿司に集中。

男ですから。

何杯かのお茶割をのんでご機嫌になり、
独身男引き連れ夜の町へ・・・
もちろん大将も。

さて、シャンパンです!
ダンディですからシャンパンです。

三人で寒いなかテラスでシャンパン。
はっきり言ってバカですが、ダンディですからテラスです。

やっぱり寒いので、帰ろうかと思うと
大将がまたもや韓国料理屋へイモ鍋を食べに行こうと・・・






三人でバカっ話でもりあがって、もうそりゃご機嫌て頃
独身男が言った一言で激論・・・

僕は人生設計というか、60歳になった時に楽したいから
それまでは我慢というか切実に人生を過ごします。

その、あまりに正しく、正論であり、まともな一言を

われわれ天才料理人が見逃す事は絶対無い・・・・
と、いうか酔っ払いの変態料理人か・・・・・



はぁ、60?おまぇ馬鹿じゃねーの、そんな事言ってて
今くるまにはねられて死んだらどうすんだよ。(もと客に向かって)

いゃシェフ・・それはないですよ。



そうだよ、まだ独身だろ、そんなちっちぇ事言っててどうすんだよ(客に向かって)

いゃぁぁ大将・・でも世の中ってそういうものじゃ・・



ばかだバカ、そんなの生きてても意味ねーよ、がははははは
(もと客に向かってです・・)

そうだよ、そうだ俺なんか、これからトイレ行くけどさぁ
その一歩よりちっちぇよ、がははははははははは
(だから、客です・・・・)


早朝から会議だという、まともなさらりーまんを
酔っ払って朝までからみまくり・・・・


ほんとにすまんのぉ・・・・
それも美味しいものに出会うための宿命だどぉ
今度おごってなるなーー
| chef | シェフの日記 | 21:05 | - | - |
こいびと
こいびと

そういえば、もう付き合って二十年近いかな。

けっこう自分では長続きする方だと思っていたが
まぁこんなに長い付き合いになるとは。

いつまでたっても、チャーミングで愛らしい。
小さいけれど、オテンバで機嫌を損なうと
これがまた、えらい厄介。

それでもご機嫌であれば、すこぶる元気で
甘えられると、これがまたなんでも許しちゃうのよ。

そんなヤキモチ焼きな彼女もさすがに
そろそろお色直しか。

歳は不明だがおそらく半世紀近く生きてきたか。

昔は黒色で結構いけいけだったが、もう十年
程前か、体がボロボロで新しく、可愛らしく
赤に変えた。






カイユ閉店と銀座の事で全然かまっておらず
そろそろヤバいかなっと、数か月ぶりにシートカバー
をはずして中をみると、なんと、そこは

人がふれてはいけない世界が広がっていた・・・





梅雨時期と今年の猛暑のせいなのか、湿気と
熱気をくりかえし、できあがったのは亜熱帯。

確か、シートと内装は白革だったはずが、
渋谷あたりのガキんちょのような、見事な
斑点模様のヒョウ柄・・木目のパネルは
一億年前の化石・・・・
窓を開けようとノブを回すと、ノブがとれた・・
窓も落ちた・・・・・
そして、車のシートは見たこともないカラフルな
カビの絨毯でふかふか・・・
その隙間から見たこともないくくくくくく蜘蛛・・・
なぜかデカイみみずもいた。
屋根のホロを軽く触ると、ずっぽりと穴があく。

おおお・・・ごめんよ・・・こんなにほっといて。。。。

なだめすかして、なんとか三十分後にはエンジン始動。

うれしいのか、動いてないのにメーターは100キロを
振り切っていた。
ワイパーも動き出した・・・・
もちろん晴天だ。


また、しばらく入院だ、今度はすべてお色直しで
そりゃあ綺麗になって帰ってくるだろう。
新車買うより高いだろうな・・・・・・・・・・・・・・・・

| chef | シェフの日記 | 21:02 | - | - |
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