１．トップセールマンに共通すること
船井総研では毎年、コンサルティング先の優秀な、トップクラスの成績を残し
た営業マン３名の方に「スーパーセールスマンフォーラム」で話をしていただ
いています。
今年も１１月７日に、「第三回スーパーセールスマンフォーラム」として大阪で開催し、約２００名の方にご参加いただきました。
今回お話いただいたのは、株式会社オクタの仲内宏太さん、株式会社タジマリ
フォームシステムの藤好永樹さん、そしてアップリフォームジャパン株式会社
の山路達也さん、３名に話をしていただきました。
この３名はそれぞれ別々の会社でありながら、基本的には同じようなチラシ反響型営業のビジネスモデルをベ
ースにしている会社の営業マンとして働いている人たちであります。しかし３
人とも大変個性的でまったく違った独自のセールス手法を自ら編み出している
ということを感じました。
その堂々とした話し振りに、参加者から３人とも絶賛をされていました。
セールスの世界はトップクラスになると、必ずと言ってよいほど自らのセールスス
タイルというものを持っています。しかしアップリフォームの山路さんが、フ
ォーラム終了後「僕と同じ考えの人がいた」と言うように、手法は違ってもト
ップセールスにはトップセールスだからこそある共通した「何か」の要素があ
るのです。
この共通する「何か」は、それが２１世紀型の新しいセールススタイルのもの
になっているな、ということを今回の３名の話から強烈に感じたのです。
２．トップセールスはお客様の家族の問題解決アドバイザー
では、その「何か」とは何でしょうか。
ではここで皆さんに質問します。
「あなたはリフォームの営業マンという仕事を通じて何を実現したいと思って
いますか」
以前なら、こういった質問をすると、給料を多く稼ぎたいといった答えが多か
ったのです。ところが最近のトップセールスからは、もちろん収入もあるでし
ょうが、それ以上の答えが必ず返ってくるのです。
今年、テレビ朝日系列で日曜日の夜８時から、「劇的ビフォーアフター」とい
うリフォームの番組をしています。４月に番組が始まったときはすぐに終わる
かもしれないと思っていた人が多かったみたいですが、今やこの時間帯の高視
聴率の番組になっています。この時間帯はＮＫＨの大河ドラマがある時間帯で、
またプロ野球のシーズンには必ずジャイアンツの野球中継が、裏番組でやって
いる視聴率争いからすると激戦区の時間帯なのです。それでいて人気番組にな
ったのは理由があります。
それはこの番組のコンセプトであります。この番組はリフォーム「ビフォーア
フター」を取り上げながら、実は何処にでもありそうな家族の問題を解決して
いく匠と家族のドラマが描かくことに重点をおいています。リフォームを通じ
て家族の抱える問題を解決する、ここにさまざまな感動や感激があり、視聴者
の心に響くのだと思います。
実は、このことがトップセールスに共通すること、と同じなのです。
先ほどの何かとは、彼らがリフォームという仕事を通じて、単にお客様の言った
工事をしているだけではなく、家族の抱えるさまざまな問題を解決しているので
す。いうならば家族の問題解決アドバイザーというところでしょうか。
ですから、一般の営業マンがリフォームの工事の話を中心に商談を進めているの
とはまったく違うのです。
３．お客様の共感を得られる理念を持つこと
お客様の家族の問題をリフォームという仕事を通じて解決し、幸せを提供するプ
ロデュサーといってもいいかもしれません。
もし、あなたがトップを今から狙いたいと思うなら、まずこういった発想を持っ
てほしいと思います。単に自分の収入を増やしたいと思っている人とでは全然違
います。
「現在、日本の家庭は崩壊している家庭が多いといわれています。夫婦間、親子
間でさまざまな問題を抱えている家族があります。しかしちょっと部屋の間取り
を変えてみたり、コミュニケーションスペースを増やしたり、するだけで家族の
絆が高まるというのも、私はこれまで仕事を通じて見てきています。私は自分に
関わったお客様には家族の快適な住まいづくりを提案し、実現したいという思い
でこの仕事をやっています。」
と言って、お客様に心からそう思っているようなことを具体的に話すことができれば、おそらく共感してくれる人も多いはず。
共感してくれさえすれば、あとは営業はしやすくなります。自分自身が何のため
に仕事をしているのか、ということを突き詰めて言ってください。そうすればお
客様が客観してくれる理念を持つことができます。
トップセールスというのは、本人は知らず知らずのうちにそういった話を当たり
前のようにしているのです。
ぜひお客様に共感できる理念を確立してセールスをしていただきたいと願います。
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