会場には鬼の面やメイク、衣装などで仮装したさまざまな鬼が出没しました。この「そうじゃ温羅じゃマラソン大会」は吉備路マラソンが中止になったことを受け、地元のジョギング愛好会がはじめたもので、今年で4回目になります。今年は要望の多かった10キロコースが新設され、2キロ・5キロ・10キロの3つのコースに、これまで最も多い500人が参加しました。なかでも2キロコースは鬼の仮装をすることが出場条件となっています。参加した人は、家族やグループでお揃いの衣装に身をつつみ、紅葉した景色を楽しみながらさわやかな天気の中、駆け抜けていました。
記念大会には倉敷市や総社市で活動している軟式野球チーム12チームが参加しました。倉敷運動公園で行われた開会式では、老松グレートボーイズのキャプテン原田直樹君が力強く選手宣誓しました。老松グレートボーイズは、30年前に老松スラッガーとして結成された軟式少年野球チームで、現在、37人が在籍しています。記念大会は12チームのトーナメント方式で行われ、老松は初戦で粒江ビッグスターと対戦しました。老松は初回から粒江先発の平松を捉え、自慢の機動力と打線のつながりで打者一巡。一気に6点を奪います。老松は2回にも再び猛攻を見せ、5点を奪い、試合を決定付けます。一方、守りではマウンドに初登板の田中があがります。田中は初登板ながら、3回1失点と粒江打線を封じ込め、結局、老松が13対2の大差で粒江を下しました。なお、大会の結果、老松グレートボーイズはAブロックで優勝し、記念大会に花を添えました。
講演をしたのはニューヨーク在住のアレン・ネルソンさんです。18歳で海兵隊員となったネルソンさんはベトナム戦争に参加し、除隊後は世界各地で戦争の真相、平和の大切さを伝える活動に取り組んでいます。講演のなかでネルソンさんは、戦争中、ジャングルの防空壕に1人で隠れていた女性の出産に居合わせ、赤ちゃんを両手で受け止めたという体験をしました。「その時に初めてベトナム人も同じ人間だと分かった」と話し、「憎しみ合うことの無意味さを痛感した」と説明しました。また、戦争に参加し、多くの人間を殺した罪の意識に苛まれ続けたことを明かし、「戦争がもたらすものは、悲しみと憎しみの連鎖だけだ」と訴えていました。会場には、およそ300人の市民が訪れ、ネルソンさんの話に熱心に耳を傾け、戦争の悲惨さや、平和の尊さを見つめなおしていました。