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【社会】遊具から転落、女児大けが 名古屋市担当課の対応二分2007年11月10日 16時21分
名古屋市熱田区の市営住宅の公園で、女子児童(11)が遊具から転落し、顔を遊具のアルミ製踏み台で強く打ち、大半の歯を失う大けがを負ったことが分かった。 市内には同じ遊具が75基あるが、市の担当課によって対応が異なり、市営住宅の3基はすべて撤去した一方で、公園の72基は「撤去せず」。けがした女児の家族は「安全なのか、安全でないのか。しっかり議論して事故を防ぐべきでは」と市の対応に疑問を投げかけている。 遊具は、約2メートル半の高さのレール下のつり輪にぶら下がって、約3メートル離れた反対側に移動し、遊ぶ。女子児童の家族によると、児童は10月20日夕、同級生と2人で遊んでいて落下し、アルミ製の踏み台で口の周りを強打したらしい。通行人の通報で病院に運ばれ、今も流動食や点滴で栄養をまかなっている状態だ。 市住宅管理課によると遊具は、国の指針に基づき業界団体が定めた安全基準は満たしていた。同課は「遊具の不具合や市の管理上の問題はなかったが、実際に事故が起きたことは重視する」として、別の市営住宅にあった3基を撤去した。 一方、市緑地施設課は事故を受けて市内の公園にある全72基を点検したが、そのまま使用を継続した。同課は「不具合や欠陥があれば別だが、基本的に遊具の危険性はゼロではない。子どもの冒険心を満たすために、一定のリスクは常につきまとう」と判断理由を説明した。 同種遊具をつくっている大手製造メーカーによると、9歳以上が対象で、これまでにも落下して手や足などを骨折したケースが報告されている。 女児の母親は「『事故が起きたから撤去』という安易な姿勢には疑問を感じる」との考えを示しながら、「娘が特別な遊び方をしたとは考えられない。同じ事故が起きないよう、ほかの遊具も含め安全性を点検、議論してほしい」と話した。 (中日新聞)
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