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しっかり眠れば太らない? 小学生対象の米研究

2007.11.10
Web posted at:  12:50  JST
- AP

シカゴ(AP) 小学校3年生の時点で十分な睡眠時間を取っている子どもは、6年生で肥満になる確率が明らかに低くなるとの研究結果を、米ミシガン大のチームがこのほど発表した。睡眠が足りないと、食欲ホルモンの分泌が乱れたり、日中の運動不足を招いたりするためではないかと考えられる。

チームでは、連邦当局が過去に実施した調査のデータから、小学校3年生と6年生の時点の睡眠時間や身長、体重が記録されている子ども785人を抽出し、相関関係を分析。結果を小児科医学専門誌の最新号に報告した。

それによると、3年生の平均睡眠時間は約9時間半だった。中には7時間しか眠らない子や、12時間眠る子もいた。チームは一方で、同じ子どもたちが6年生になった時の肥満率に注目。睡眠時間が9時間未満だったグループと、10‐12時間眠っていたグループに分けると、肥満の範囲に入る子の率は前者で約22%、後者で約12%と、明確な差がみられた。

3年生の時点で太っていたかどうかという要因を考慮しても、大きな差があることに変わりはなかった。さらに詳細な分析の結果、境目は9時間45分の線にあり、これを超えると肥満率がぐんと下がることが明らかになったという。

睡眠時間と肥満の関係を調べた研究は、これまでにもいくつか発表されている。米シカゴ大の内分泌学者らが成人を対象に実施した調査では、睡眠が不足すると、体内の食欲増進ホルモン「グレリン」が増え、食欲抑制ホルモン「レプチン」が減るとの結果が報告された。また、睡眠が足りない子どもは日中、体を動かすより寝そべって菓子などを食べている時間が長くなり、これが肥満につながるとの説もある。

ただ専門家の間には、「睡眠不足が肥満の原因になるのとは反対に、肥満が原因で睡眠時無呼吸症候群などが起き、眠りが妨げられることも考えられる」との指摘もあり、睡眠時間と肥満の因果関係は確立するまでに至っていないようだ。




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