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【茨城】

職員に3000万円過払い 水戸市消防本部 過去5年の休日手当

2007年11月10日

 休日勤務手当支給に関する条例解釈の誤りから、水戸市消防本部が職員に対し、過去五年間で約三千万円の手当を多く支給していたことが九日分かった。同本部は、過払い分の返還を職員に求める方針。 (高橋知子)

 水戸市消防本部によると、過払いが生じたのは年末年始の休日勤務手当。条例では、休日手当は祝日法に定める休日に支給されると規定。十二月二十九日から一月三日までの年末年始の休みのうち、本来、祝日に当たるのは元日のみだが、同本部は元日以外も祝日と誤った解釈をし休日手当を支給してきたという。

 二〇〇二−〇六年度の過払い金総額は三千二十八万七千九百三十円で、支給を受けた職員は退職者十二人を含む二百八十五人。職員の支給最高額は二十八万五千八百六十九円で、一人当たりの返還平均額は十万六千二百七十三円に上る。

 過払いが始まった時期は不明だが、返還請求は地方自治法に基づき五年前までしか、さかのぼってできない。同本部は該当する職員に過払い金返還を求める一方、退職者の自宅を訪問して返還への理解を求める方針。

 同市によると、同様の過払いは、昨年十月に青森県で明らかになったのをきっかけに十三県九十六消防本部で確認されているという。中島知明消防長は「条例解釈の誤りでこのような事態になり深くおわびしたい。(支給を受けた)職員に落ち度はないが返還に理解を求めたい」と話している。

 

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