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米国:増え続ける退役軍人ホームレス
2007/06/19

【ロサンゼルスIPS=アーロン・グランツ、6月12日】

 ロサンゼルス空港から数ブロックのところに官民提携の退役軍人ホームレス支援団体U.S. Vets が運営する国内最大の避難所・雇用センターがある。

 そこに暮らすひとり、マイケル・ホール元陸軍二等軍曹(31)は、ボスニア、キューバ、クウェート、アフガニスタンに従軍後、イラクで携行式ロケット弾により負傷した。歩行に困難をきたす他、躁鬱病と心的外傷後ストレス障害もあり、連邦政府退役軍人局(VA)から完全な障害者と認められている。

 ホールは、本当に問題を抱え始めたのは帰国後で、痛みを和らげるためメタンフェタミン(覚せい剤)を使い始めたと言う。ホールには、7歳を筆頭に4人の子どもがいるが、2003年の除隊後から子どもとは一緒に暮らせない状態にある。薬物の使用に加えて、売買にも手をつけた。押し込み強盗などの罪で刑務所暮らしもし、3年の間にロサンゼルスのホームレス2万7000人のひとりとなったのである。

 U.S.Vetsの最高執行責任者ドワイト・ラドクリフ氏はIPSの取材に応えて、同団体では親権を争っている比較的若い退役軍人ホームレスの支援が増えていると語った。さらに、そうした子どもたちの存在が、退役軍人がホームレスを止め、薬物から離脱する動機にもなるともいう。たとえばU.S.Vetsは、覚せい剤を止めたマイケル・ホールの親権獲得を手助けした。現在彼の子どもたちは、ホールの住所が定まるまで、彼の両親と暮らしている。

 退役軍人ホームレスの避難所施設であるニューディレクションズのレイチェル・フェルドスタイン副所長は、ベトナム戦争の復員兵の場合、除隊後9〜12年でホームレスになる場合が多かったが、イラク戦争の復員兵ははるかに早くホームレスになると言う。すでにロサンゼルスにはホームレスとなったイラク帰還兵が見られ、深刻な薬物中毒や犯罪に陥っている。

 Veterans for Americaによれば、今や推定1万人を数えるイラクおよびアフガニスタンの退役軍人ホームレスについて報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=坪沼悦子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩

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米・イラク:「いまこそイラクから撤退するときだ」
退役軍人ホームレス連合

(IPSJapan)

ロサンゼルスIPSのアーロン・グランツより、Veterans for Americaによれば、今や推定1万人を数えるイラクおよびアフガニスタンの退役軍人ホームレスについて報告dじょysIPS記事。(IPS Japan浅霧勝浩) 資料:Envolverde


















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名前:長澤まさみ
日時:2007/11/09 12:39




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