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日本、韓国万博支持を表明せず 竹島問題へ波及懸念か

2007年11月09日19時58分

 韓国政府が12年に南部の全羅南道麗水(ヨス)市で開催を目指す万国博覧会に対し、日本が支持を伝えていないことがわかった。関係筋が明らかにした。東アジアで支持がない国は日本だけという。麗水万博が「海洋」をテーマとするため、竹島(韓国名・独島)問題などへの波及を懸念したとみられる。開催地を決める博覧会国際事務局(BIE、111カ国加盟)総会が26日に迫っており、直前に開かれる日韓首脳会談にも影響を与えそうだ。

 12年の開催地を巡っては、モロッコのタンジール、ポーランドのウロツワフの両都市も立候補。麗水市はアジアのほか南米などで支持を広げているという。

 外交筋によると、韓国は日本にも繰り返し支持を求めたが、日本側は9日現在、支持を表明していない。日本は韓国に対し、万博で竹島問題のほか、日本海を東海と呼び、竹島周辺海域の海底地形を韓国名に改めるべきだとする韓国側の主張に沿った展示が行われることへの懸念を、非公式に伝えているという。

 韓国政府内からは「我々は愛知万博も支持した。真っ先に支持すべき隣国なのに失望した」(関係者)という声が上がっている。

 韓国政府は26日の投票日まで誘致活動を続ける方針。日韓首脳会談が20日、シンガポールで開かれる見通しだが、日韓関係への悪影響を懸念し、支持依頼を会談の議題にするかどうか、慎重に検討している。

 韓国政府は、麗水万博誘致を今年の最優先外交課題としている。

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