2007年11月9日 21時11分更新
おととし2月、安芸市の県立安芸病院で入院していた男性患者が死亡したのは主治医だった男性医師が誤った指示をしたため違う薬を投与されたのが原因だとして警察はこの医師を業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
安芸市の県立安芸病院ではおととし2月、頭を強く打って硬膜下血腫のため入院していた当時69歳の男性患者が投薬後に心室の筋肉がけいれんする症状を訴えて死亡しました。
これについて警察で調べた結果、この患者の主治医だった脳神経外科の37歳の男性医師が看護師に誤った指示をしたため違う薬が投与されて患者が死亡した疑いが強まったとして警察はこの医師を9日、業務上過失致死の疑いで高知地方検察庁に書類送検しました。
警察の調べではこの医師は塩化ナトリウムを投与すべきところを誤って塩化カリウムを投与するよう指示していたということです。
警察の調べに対しこの医師は誤った薬の投与を指示したことは認めているものの「投薬によって死亡したとはいいきれない」と容疑の一部を否認しているということです。
県立安芸病院の福田道則事務部長は「厳粛に受け止めている。
再発防止と県民の信頼回復に努めていきたい」と話しています。
県立安芸病院では、この事故を受けておととし4月から医療ミスを防ぐための教育などをおこなう「医療安全推進室」を新たに設けて再発防止に取り組んでいます。