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新橋駅「幻のホーム」を12月に公開 東京メトロ

2007年11月09日

 東京メトロ銀座線の新橋駅には、戦前に作られた「幻のホーム」がある。東京の地下鉄開通80周年を記念して、東京メトロは来月、特別公開する。(アサヒ・コム編集部)

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これが幻の新橋駅ホーム。ホームが狭いのは、会議室などに使われているためだという=東京メトロ提供

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壁が残っているところもある。ホーム見学会用に装飾も施される予定だが、「できればそのままのほうが」というファンもいそうだ

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1939年8月3日付の朝日新聞に掲載された断面図。今回はわかりやすいよう着色した。赤線が地面、オレンジ色が現在の新橋駅で、当時は東京地下鉄道のホーム。青色が東京高速鉄道の「幻のホーム」。緑色は、高架上にある省線(のちの国鉄)新橋駅

 「幻のホーム」があるのは、現在の新橋駅の西側。地下ではあるが、現在の銀座線の線路よりも地上に近いところ。駅のホームとして使われていたのは、戦前のわずか8カ月だけだ。

 このホームができたのは1939年。当時、銀座線は新橋駅を境に別々の会社が運営し、それぞれが新橋駅を作っていた。1927年に国内初の地下鉄となる上野―浅草間を開業させた東京地下鉄道は、1934年には新橋駅まで延伸。これが、現在の新橋駅。

 一方、渋谷から路線を延ばしていた東京高速鉄道は、1939年に新橋に達した。この幻のホームは、そのときに建設されたホームだ。

 ところが、1年足らずで直通運転が始まり、このホームは閉鎖された。現在も線路は残り、車庫(留置線)として使われている。ホームそのものは、一部が東京メトロの会議室になっているほかは残っている。

 東京メトロは、地下鉄開通80周年を記念して12月1日に、この幻のホームの見学会を開く。事前に応募した150人を3回に分けて、職員が構内を案内する。開業当時の電車を模したラッピング電車も停車させて、雰囲気を出す予定だ。

 鉄道ファンらには存在自体は知られているが、構内が狭く、しかも車庫として使っているため、一般の人が中に入れる機会はめったにない。押井守監督のアニメ映画「機動警察パトレイバー2」では、トリックとして使われた。押井ファンからも注目を浴びそうだ。

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 参加は無料。郵便はがきに、参加人数(3人まで)、代表者の郵便番号、住所氏名、年齢、電話番号、その他の参加者の氏名、年齢を書き、〒110−8614東京メトロ「80周年記念新橋駅幻のホーム公開」係あてに送る。15日(木)必着。応募者多数の場合は抽選で、当選者に招待状が送られる。

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