[会長発言要旨]
9月5日振興会総会決議、自己経歴(別記)披露の後、以下の発言。
バスケットボールは世界的の3大メジャースポーツのひとつになっているが、日本ではマイ ナースポーツの域を出ていない。競技レベルも過去オリンピックに出場したころに比べて、 世界に近づいたどころか、むしろ後退している。 このような状況を見てバスケットボールのメジャー化に努力する意欲を強く持つに至ってい る。競技レベルがなかなか向上しないのは、日本のバスケットボール界のどこかに問題があ るのではないかと思っている。アジアでも韓国、フィリピン、台湾、中国はバスケットボールの メジャー化が進んでいるのに、同じアジア民族である日本だけが遅れをとっているのは、どう みてもおかしいと思う。
振興会会長として今後の具体的方針を述べさせていただく。 今まで振興会はどちらかというと親睦団体的な色彩が濃い団体であった。 バスケットボールのメジャー化に向けてその社会的役割を果たすために、法人格を持った組 織にしていく。当面はNPO法人とするのが現実的であると思う。 法人格を持った組織にし て社会的にも認められる位置づけを強化したい。
日本協会の運営についても、意見具申などを積極的にやっていきたい。 日本協会には常任顧問がおり私もその一人だが、最近常任顧問会が開かれたことはな い。 組織の運営者は時として諸先輩の意見を聞くことも必要なことと考える。 報道されているとおり協会はゴタゴタしていて、文部科学省から注意を受けている。 このような時は常任顧問会を開催してアドバイスを受けるべきだ。 バスケットボールのメジャー化は協会がしっかりしてくれなければ進まない。
次にプロリーグの問題についてである。プロリーグはバスケットボールのメジャー化にとっ て大事なことで、早急に進めるべきである。サッカーを例に取ればお分かりのとおり、プロリ ーグを持つことはそのスポーツのメジャー化につながると思う。バスケットボールも過去にプ ロリーグについていろいろ検討してきたが、一向に進まなかった。文部科学省の監督のもと "社団法人日本プロバスケットボール協会"を設立して、プロリーグを運営するのが良いと考 える。私はプロ協会設立のために積極的な役割を果たしたいと思う。 2006年8月にさいたま市を中心に世界選手権が開催されるが、それまであと1年を切っ ている。にもかかわらず資金の問題を含めて、その準備はあまり進んでいないようだ。 どこ に問題があるのか至急調べてみたい。 日本チームの決勝リーグ進出は、日本で開催され る大会を成功させるために是非必要なことだが、最近の日本チームの成績不振ははなはだ しく、大変心配している。 この点についても何故そうなのか協会に問いただして、強化のた めの意見具申をしたいと思っている。
2008年北京オリンピックのアジア予選が2007年に開催されるが、中国は開催国とあっ てアジア予選に出場しないと思われるので、32年ぶりのオリンピック出場に向けて日本にと っては絶好のチャンスであり、ぜひとも北京オリンピックに出場できるようにしたい。 現在そのアジア予選の開催国が検討されているが、なんとか日本で開催したいものであ る。 いまのところ韓国が開催国として立候補しているそうだが、韓国での開催となれば日 本は不利になる。
今バスケットボール界は改革が必要なときにきている、改革すべきところは徹底的に改革 してバスケットボールを日本におけるメジャースポーツにするために振興会の会長として全 力をあげていく決意である。
|