ひょっとこダンサーたちの素顔
ひょっとこダンサーたちの素顔 11/07 19:54

ユニークな踊りで知られるひょっとこ踊りは、江戸時代から五穀豊穣を願って、また、庶民の娯楽として各地で演じられてきました。

九州では宮崎県日向地方が発祥といわれていますが、実は福岡県筑前町にも全国大会で優勝するほどのグループがあり、人気者となっています。

何と、下田文代記者がひょっとこ踊りに挑戦してみました。

秋空のもと、会場を沸かせているのは、「日向ひょっとこみわ愛好会」のメンバーです。

これほど会場を沸かすひょっとこさんたち。

一体どんな素顔なんでしょう。

農家に嫁いで33年の小島好美さん。

慣れない農作業に苦労する日々もありました。

この女性は、姑の介護が一段落して会に参加しました。

自動車販売会社を経営する姿からは、ひょっとこ姿は想像できません。

そのうわさのリーダーは、「小学校の給食のおばちゃん」でした。

7年ほど前、興味を持った桑野さんが知人から踊り方を教わり、周囲に声をかけたところ、あっという間に人が集まりました。

今では7歳から、70代までの男女30人が、週に1度練習をしています。

練習でも、ひと踊りで10分続きます。

これほど息が上がるのはお面のせいでもあります。

目や鼻、口の穴が小さいので、呼吸がしにくいのです。

激しい動きで面がずれ、顔をすりむいたりします。

私も、踊り方を教わりました。

このひょっとこ踊り、最初は桑野さんが趣味で始めたものでしたが、2004年には、宮崎県で行われた「日向ひょっとこ夏祭り」で最高賞の大賞を受賞。

そして今年も金賞を受賞しました。

大会24年の歴史で、宮崎以外のチームが大賞や金賞を受賞したのは初めてのことでした。

こうした「実績」が評判を呼び、愛好会のメンバーは色々なところから「お呼び」がかかるようになりました。

もちろん、地元の秋祭りでは一番人気です。

元気で明るい踊り手たちは、見ている人からもエネルギーを得て、すべてを笑顔にしていました。