【11月8日 AFP】国際エネルギー機関(International Energy Agency、IEA)が7日に発表した「世界エネルギー展望」によると、温室効果ガスの排出量は2030年までに現在より57%増加し、地表の気温はセ氏3度上昇するという。
IEAは今後のエネルギー消費予測と現在の排出抑制策をもとに、温室効果ガスの増加量を毎年1.8%と試算。短期間で温室効果ガスの影響を安全かつ安定した水準まで削減できる見通しはほとんど立っていないとしている。
またIEAは、国連(UN)の気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)が今年前半に示した見通しに対して異なる見解を提示した。
IPCCは、世界の平均気温上昇幅をセ氏2.4度に抑えるためには、最も楽観的な試算で、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度を450ppmで安定化させなければならないとしている。これを達成するためには、CO2排出量は遅くとも2015年をピークとして、その後2050年までに50-85%削減する必要があるという。
これに対してIEAは、CO2排出量がピークに達する時期を2020年と推定。450ppm安定化の目標を達成するためには、エネルギー消費によるCO2排出を2012年以降減少させなければならないとしており、エネルギー効率を高め、化石燃料からの脱却を図る必要があるとの見解を示している。(c)AFP
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