「森羅万象、何でもアニメになる」と竹田青滋さん2007年11月08日 「機動戦士ガンダム00」を手がけるヒットメーカー、竹田青滋プロデューサーが「アニメ業界を目指す若者へ」と題して秋葉原でトーク。「森羅万象、何でもアニメになる。広く興味を持って」と訴えた。(アサヒ・コム編集部)
トークは東京・秋葉原で3日、デジタルハリウッド大学学園祭のイベントとして行われた。 毎日放送チーフ・プロデューサーの竹田さんは、「鋼の錬金術師」「コードギアス 反逆のルルーシュ」などをヒットさせ、現在はガンダムシリーズ最新作「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」を手がける。 西暦2307年、三つの国家群に分かれて争う人類に対し、謎の武装組織「ソレスタルビーイング」が全戦争行為への介入を宣言。その一員である若者たちがガンダムを駆り、世界を敵にした闘いを始める。 「このアニメではアメリカ、中国といった実際の国名をそのまま出した。現実とのつながりを考え、世界のこと、イラク戦争のこと、日本の憲法のことなどに思いを致す作品にしたいから」 善悪は相対的なもの、という考えが根幹にあると言う。「ダブルオーでは『ソレスタルビーイング』が正義の名の下に力を振るうが、それが何をもたらすか。誰かの正義は、みんなの大義にはならないということを考えてほしい」 84年に毎日放送入社。報道、営業を経て編成部門に。「ずっとドラマを作りたいと思っていたが、アニメもドラマだから目標通り」と語る。 「報道時代は殺人事件を追っかけたり、監察医の仕事やゴーカートドライバーの成長を取材したりした。営業では、スポンサーである製薬会社や自動車会社のことを勉強した。それがアニメ作りに役立っている。今は佐藤優さんの本を読んで、ああいうインテリジェンス(諜報)の話をアニメにできないかと考えている」 手がけた作品で、残酷な描写や性的表現が物議を醸したことも。「そのシーンが必要だとクリエーターが思うのなら、何とかするのが僕の仕事。抗議が来たら正面から受け止め、議論もしたい。せっかく公共の電波を使っているのだから、賛否両論なにも起こらぬものを流してもいけないでしょう」 猟奇的な犯罪が起こると「アニメやゲームの影響か?」と取りざたされることについて、会場からの質問で見解を問われて、「それはない」と明快に否定した。「犯罪に走る人の想像力は、脚本家の想像力を超えている。『テレビを見てやった』と言ったとしたら、それはウソだと思う」 PR情報この記事の関連情報コミミ口コミ
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