小沢「続投」民主党の深刻 国民から「もう期待できない」辞意表明から一転、「続投」を表明した民主党・小沢一郎代表だが、一連の「ドタバタ劇」で党内からも「イメージダウンは深刻」という声が上がっている。テレビのアンケートやネットの調査では、「民主党の今後に期待できない」という声が圧倒的だ。一連の騒動が民主党に「大ダメージ」を与えているのは明々白々といった状況だ。 「しこりが残っていないと言ったらウソになる」小沢氏を「ドタバタ劇」でダメージを受けた民主党 小沢一郎代表は2007年11月8日、両院議員懇談会と記者会見で辞意を撤回し、党代表を続投すると正式に発表した。小沢代表は11月4日に、福田首相との党首会談をめぐり政治的混乱を招いていたとして辞意を表明していたばかり。小沢代表は懇談会で、 「私は今なお、不器用で口下手な東北かたぎのままであり、したがって説明不足になりがち。それが今回の混乱の一因になった」 と「辞意表明」の混乱を自分の「不器用さ」だったと弁明している。 しかし、そうした釈明は、大混乱で振り回された民主党議員にとっても釈然としないものだったようだ。民主党・渡辺周衆院議員は、日本テレビ系番組「スッキリ!!」に出演し、小沢氏続投については理解を示しながらも、小沢氏の「東北かたぎで不器用」という発言に対し、「ああいう言い方は小沢さんのイメージとしてどうなのか」と批判。さらに「プッツンした精神状態だった」という釈明については、 「安倍さん(安倍前首相)は健康状態を持ち出したが、今度、小沢さんは精神状態をおっしゃられた。私的なことを政治家は理由にしてはいけないと思う」 と指摘した。さらに、渡辺議員は自身のホームページの中でも、 「あの小沢一郎氏が生き恥をさらす思いで発言を翻したのだから、終わったことは蒸し返さないが、辞意会見での発言の意味を重く受け止めながらも、しこりが残っていないと言ったらウソになる」 と党内の「しこり」についても言及。「この間の党のイメージダウンは深刻であり、『ともあれ、よかったよかった』ではすまない」と民主党の現状を不安視している。 「得をしたのは自民党」が55.68%さらに、フジテレビ系「とくダネ!」は、小沢代表の続投表明後に民主党議員に対して実施したアンケートの中で、「辞意撤回など男の恥」「慰留をした執行部も国民を全く無視している」と小沢氏を猛批判した議員がいたことを紹介している。 民主党内にも小沢代表への不満が噴出している状態で、国民の不信感や不満はなおさらのようだ。 ライブドアニュースの「今回の騒動で得をしたのは誰だと思いますか?」というアンケートでは、55.68%が「自民党」と答え、「民主党」と答えたのは、「小沢氏本人」の11.36%を下回る10.22%だった。このアンケートのコメント欄には、「ひどい茶番」「自作自演」といった小沢氏への冷ややかな書き込みもある。 テレビ朝日の番組では、ジャーナリストの伊藤洋一氏から「党をまとめられるのは結局小沢さんしかいなかったというのが出てきてしまった。これは大打撃」と評されているほか、民主党議員からも、否定的意見がよせられ、「(近々の)選挙については厳しい」という声も上がっており、「小沢辞任・続投劇」によるイメージダウンは深刻のようだ。
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