社会
県病院事業の赤字急増 累積724億円に
兵庫県の病院事業会計が二〇〇六年度決算で六十四億円の損失を計上し、累積赤字が七百二十四億円に上ることが七日までに、分かった。五年前に百億円以上あった内部留保は十一億円まで減り、〇七年度末にも底をつく可能性が高い。一般会計からの繰入金増も期待できず、県の新行革プランの素案で病院事業の効率化が求められる中、赤字体質からの転換を迫られている。(畑野士朗)
県は県立尼崎、こども病院など十病院と災害医療センターなど二医療センターを経営。〇六年度決算では、診療報酬などの収益六百八十四億円に対し、医師の給与など経費が八百十七億円となり、医業での損失は前年度十七億円増の百三十三億円になった。
医業損失を一般会計からの繰入金などで補った結果、単年度の損失は六十四億円。前年度比で十四億円増え、累積額は七百二十四億円に達した。ただし建物などの資産が九百三十二億円あるため、民間でいう「債務超過」は免れているという。
赤字悪化の主な原因は、〇六年四月の診療報酬マイナス改定に加え、医師不足で診療する患者数が制限されたこと。一部の病院工事で、患者の受け入れが縮小したことも影響した。
一般会計からの繰入金は、病院などの建設投資などを含めて〇六年度で前年度比二十九億円増の百五十五億円に上った。また、〇二年度には百億円を超えていた内部留保は、〇六年度末で十一億円まで取り崩された。
〇七年度予算では、九億円を取り崩して二億円を残す予定だが、一般会計からの繰入金は百三十九億円に減っている。県病院局は「繰入金の増額は期待できない」とし、内部留保が底をつくことが確実視されている。
新行革プランの素案は事務職員三割削減などの経営改革を迫っており、県病院局は数値目標を含め、新しい経営の合理化策をつくる方針。
(11/8 09:39)
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