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香川の保育施設に閉鎖命令 施設長が虐待繰り返す

2007年11月06日22時09分

 香川県は6日、同県宇多津町浜八番丁の認可外保育施設「モンドバンビーニ」で、経営者で施設長の男性(32)が6人の子どもに対し、掃除機で頭を吸引するなどの虐待を繰り返していたとして、児童福祉法に基づき施設閉鎖命令を出した。厚生労働省によると、認可外保育施設への閉鎖命令は、神奈川県(00年12月)でのケースに次いで全国で2例目という。

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県から施設閉鎖命令を受けた「モンドバンビーニ」=6日午後1時、香川県宇多津町浜八番丁で

 香川県子育て支援課によると、施設長は今年8月から11月にかけ、施設を利用している2歳男児の頭を掃除機で吸引したり、3歳男児の頭を本でたたいたりしたという。このほか、2歳男児に向かって積み木を投げつけた▽2歳女児が食事をこぼした際、頭をつかんで「自分で拾え」と言い、おしりをたたいた▽園内行事の記念撮影のとき撮影の妨げになった2歳男児を手で払い飛ばして転ばせた――といった例もあったという。いずれの子どももけがはなかった。

 10月31日に職員らから宇多津町に通報があり、11月1〜5日に県が調査したところ、複数の職員や保護者らから虐待の証言が得られた。施設長は一部の行為を認めたうえで、「しつけや冗談、遊びでやったことで虐待ではない」と主張したが、県は職員や保護者らの証言が具体的で信用できるとして虐待と判断。「重大な事態を招く恐れがある」として閉鎖命令に踏み切った。

 同施設は05年10月に施設長が開設。現在、0〜5歳の約30人が利用している。

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