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カリスマ・マンについての考察。 [2006年08月07日(月)]
しばらくぶりに、ある特定のジャンルの(I'd rather not specify it)パーティーに行ってきました。

ああ、そこでたくさん会っちゃったよ、カリスマ・マン。
はっきり言って、いい気分じゃ、ありませんが、they are there, always there... そうだったねぇ・・・。

一ヶ月ほど前、あるカナダ人の女友達が日本に遊びに来ていた際、ふとしたことから、Charisma Manが話題に。Charisma Manとは、カナダ人漫画家が日本にいたときに描き始めた、日本に住む勘違い白人男子を題材にしたカリカチュア。

国にいる時は、よくいるgeekの一人に過ぎないカナダ人男が、日本に来たとたん、超モテモテのカリスマ・マンに大変身!でも、彼の天敵は白人女性で、彼女たちの前に立つなり、もとのgeekに戻ってしまう・・・。(↓参照)

img20060807.gif


あまりにもよく見かける現象を、あまりにも見事に描いているので、シニカルなガールフレンド達の間で、一時、かなり盛り上がりました。町を歩くたびに、「あれも、カリスママンだぜ」「カリスマ・フェイスしてるねぇ」「H-Landあたりでコピーばら撒きたいねぇ」なんて。(←いぢわる)

カリスマ達に会うのは、決して愉快なことじゃないので、極力、彼らが出没しそうなパーティーやらバーやらは避けてたんですが、週末に久々に遭遇し、改めて観察。不思議なことに、彼らってみんな同じタイプの顔、というか表情なんですね。目は半分閉じられたような流し目で、ベタっとした薄ら笑い?(←いぢわる)一言で言うと、日本の女の子なら、みんな自分を見て「きゃー」って言ってくれると思ってる、そんな顔。img20060807_1.gif

不愉快になるのはそのせいかと、そのパーティーの間中考えていたところ、どうやら、それだけじゃない。カリスマ達が気持ち悪いのはもちろんなんですが、彼らにはべってる、女の子達も不愉快の原因。カリスマがはびこる、っていうことは、そこに喰うべき餌食がいるわけで。その餌食を見てると、「もっとプライド持とうぜー」「外人なら誰でも良いのかー?」なんて、同じ女性として、というか、同じ日本人としてのプライドが、私の中で怒るのです。

カリスマはべりをする女の子達の心境というものは、実際に聞いたことがないので分かりませんが、どこかに「外人と付き合う私→ちょっといけてる私→つまり、他のみんなより格上な私」ってゆう、図式があるんじゃないかなぁ。仮説で物申すのはどうかと思いつつ続けますが、この図式ほど悲しいものはない。だって、何百年も続いた白人支配の歴史の中で、勝手に作られた白人優位主義をそのまま鵜呑みにして、その、作られたヒエラルキーに無理やり自分を乗っけることによって、自分自身の優越感を得てるんだもん。こんな悲しい、というか、愚かなことはありませんよね。悲しいけど、実はこの悲しい図式って、植民地時代にはいたるところで存在しました。例えば、英国統治下のインドのSahibたちの心理って、まさにコレの典型です。

でも、開国から既に150年も経ち、敗戦からだって、もう60年が経ってる。それにも拘らず、未だに「白人かっこいいシンドローム」を克服できずにいる日本人って、どうなの?巷では、白洲次郎が雑誌に特集されたり、日下公人がジャパン・クールを謳ったりしているけれど、その一方で、古くからある日本人の対欧米コンプレックスは脈々と続いている。

もう、いい加減、目を覚まそうぜ、日本人。

別に偉そうなことを言うつもりは全くないけれど、つくづく思うのは、本当の友情も愛情も、どちらかが卑屈である限り決して成り立たないし、相手を本当に理解してリスペクトするためには、自分も理解され、リスペクトされる人間じゃないといけない。相手が、違う文化だったり、違う価値観を持っている人だったら、尚更なこと。違いますか?

どんなにGlobalisationが進んでも、その中でしっかり「日本人」として立っていたいと思います。その上で、「外国」をリスペクトする。それが本当のinternationalistなんじゃないでしょうか?
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Posted at 17:11 | Trivial Monologue | この記事のURL | Clip!! | コメント(5)

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コメント
Irie,

初めまして。Thanks so much for the thoughtful discussion on Charisma Man! I appreciate you bringing up the many issues. Take care, from the original Charisma Man.

Larry Rodney
Posted by:Larry Rodney  at 2007年08月08日(水) 14:17

おお。恐るべしカリスマ・マン困った
私はまだ出会ってないから、ちょっと見てみたい★
ってか、そういうバウンサー役してみたい(笑)。
Posted by:なま  at 2006年08月08日(火) 20:41

>Zさま、そうなの、そうなの。面白いでしょ、これ。私の不愉快の元に「カリスマ・マン」という名前がついたおかげで、楽になった気分だよ。いちいち説明しないで、「ほら、あいつカリスマ・マンだからさぁ」って片付けられるからね。

>なま。そう、一言で言うと「ジャパ専」なんだけど、カリスマ・マンは「ジャパ専」より悪質かな、と思う。「ジャパ専」たちは、ピカデリーサーカス周辺で、「ボク、ニホンゴシャベレマース」とか、ピヨピヨ言ってる程度で、ある意味、身の程はわきまえている、というか、周りの環境に「お前はただの日本語がちょっとだけできるgeekだ」って教えられてるから、身の程をわきまえざるを得ないじゃない?

でも、日本にいるカリスマ・マン達には、テメーの身の程を分からせてくれる環境ってのが、ない。だから、どんどん付け上がって、どんどん気持ち悪くなる一方な気がするんだよね。

日本のバーとかクラブでもさ、ドレスコードじゃないけど、「カリスマ・コード」作れば良いと思う。「お前、勘違いもいい加減にしろよ」って、バウンサーに言わせるの。(笑)カリスマ・マンを気持ち悪いって思ってる正常な人たちは、たくさんいると思うし、正常な人たちが楽しく夜遊びできる場、みたいなの提供してくれるところがあると良いなー、と思ったりします。
Posted by:Cerise  at 2006年08月08日(火) 10:23

へぇ
カリスマ・マン、非常に興味あり。
読みたい読みたい。
しっかし、そんなカリスマ・マンを冷ややかに観察してるCerise嬢の姿が容易に想像できて笑っちゃったよウインクいつか奴らをギャフンと言わせてやりたいね力こぶ
Posted by:Z  at 2006年08月07日(月) 22:46

『カリスマ・マン』、読んでみたい!
いわゆる『ジャパ専』と『白人崇拝』だよね(笑)。
久々に思い出したよ笑顔
Posted by:なま  at 2006年08月07日(月) 21:08


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