ニュース:事件 RSS feed
山田洋行 政治家ら15人に1200万円 田村氏は6回540万円 (1/2ページ)
防衛専門商社「山田洋行」が平成18年までの5年間に、国会議員や国政選挙立候補予定者計15人の政治団体が主催する政治資金パーティーに、チケット購入代などとして総額約1200万円を支出していたことが、同社の内部調査で分かった。金額は航空自衛隊出身の田村秀昭元参院議員(75)への計540万円が突出して多く、ほかに複数の防衛庁(当時)長官経験者、同庁OBらの名前が並ぶ。国の防衛装備調達にかかわった企業が関係政治家を援助してきた実態が浮かんだ。
田村氏の政治資金パーティーへの支出は、6回で計360万円にのぼることが分かっていたが、このうち20万円とされた15年2月の支出は実際は200万円だったことが新たに分かり、総額は計540万円になった。
この200万円は、田村氏が当時代表を務めていた自由党支部主催の「政経セミナー」に対する支出。政治資金規正法で、一回のパーティーで同一法人から20万円を超すパーティー収入は報告義務があるが、翌年提出された同支部の政治資金収支報告書に山田洋行からの収入の記載がない。記載漏れの疑いがある田村氏関連の団体の収入は、16〜18年の計300万円と合わせて計500万円になった。
また、田村氏が行動を共にしてきた小沢一郎・民主党代表に対しては、18年3月に同党岩手県第4総支部に「18年度会費」として50万円を支出した記録があった。先に小沢氏が返還する意向を示した600万円のうちの一部とみられる。
田村氏と比べると、歴代の防衛庁長官経験者に対する支出は少なかった。
同庁長官を2度務めた久間章生・元防衛相への支出は、2度目の長官就任前年の17年に開かれた「久間章生氏25周年を祝う会」に対する10万円だけ。やはり長官を2度務めた瓦力氏には17年の「中央政治経済研究会」の会合に12万円を支出。6年6月〜7年8月に長官を務めた玉沢徳一郎氏には、15年と16年のパーティーに10万円ずつ計20万円の支出があった。