イラクに駐留するアメリカ軍によりますと、５日、武装勢力が道路脇の２か所に仕掛けたとみられる爆弾が爆発し、あわせて５人のアメリカ兵が死亡しました。アメリカのＡＰ通信によりますと、これでことしに入ってアメリカ兵の死者の数は８５２人となり、年間の死者数としては、これまで最も多かった３年前の８５０人を超えて過去最悪となりました。アメリカのブッシュ政権は、ことし新たに３万人の兵力を増強して大規模な軍事作戦を展開し、武装勢力との激しい衝突でことし５月にはアメリカ兵１２７人が死亡しました。その後、死者の数は徐々に減り始め、先月は３９人とことしに入って最も少なく、アメリカ軍では最近になって軍事作戦の成果が出始めているとしていました。しかし、残り２か月近くを残してことしの死者数が開戦以来最も多くなったことで、早期撤退に向けて、国内世論が一段と硬化する事態も予想されています。