室蘭市いじめ・不登校対策協議会(室蘭市教委主催)の本年度1回目の会議が4日、市文化センターで開かれ、市内小中学校の生徒指導担当教諭など40人が児童生徒の安全、安心確保に向けて情報交換した。
最初に1学期中のいじめの実態調査結果が報告された。発生は小学校326件、中学校63件。うち2学期も継続対応している案件が小学校6件、中学校で16件あることが明らかにされた。
態様は小中学校ともに「冷やかし・からかい」が最も多く、小学校145件、中学校24件。小学校は「暴力行為」(77件)、中学校は「言葉での脅し」(19件)が続く。小中学校で計24件ある「その他」は「インターネット上の掲示板や携帯電話のメールによる悪口が目立つなど、見逃せない」と指摘。「児童生徒の安全と安心をどう確保するか、生徒指導計画の構成内容をもう1度検討してほしい」と協力を求めた。
2小中学校の実践報告では、アニメの影響で児童の間に広まった、死んでほしい児童の名前が書かれたノートの発見から解決までの経緯や、全職員でいじめに関する情報を共有し"小さな芽"に対応している取り組みなどが紹介された。
引き続き地域別に4グループに分かれ、いじめ、不登校、虐待防止に向けた成果と課題、小中学校間の連携の在り方などについて協議。室蘭市適応指導教室の訪問アドバイザー・山下浪子さんが事例報告した。
同協議会は昨秋、滝川市と福岡県筑前町で児童生徒がいじめを苦に自殺した事件を受けて、年2回開催している。
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