道教委主催の「『ストップ・ザ・いじめ』子ども会議」が5日、登別市民会館中ホールで開かれ、児童・生徒たちがいじめ問題を真剣に考え、根絶を目指すアピールを行った。
道教委が展開している「いじめ対策連携プロジェクト事業」の一環で、全道14支庁管内で行われている。児童・生徒がいじめ問題について自ら考え行動し、地域社会に対して積極的にいじめの根絶を訴える活動などを通して、いじめは人間として絶対に許されないこと、社会性や規範意識、人権尊重の意識を身につけさせるのを狙いとしている。
この日の会議には、胆振管内の各市町を代表した小学校と中学校、高校、登別明日中等教育学校の児童と生徒合わせて35人が参加。最初に、北海道公立学校スクールカウンセラーの岩田永子氏を講師に迎え、遊びの仲間に入れてもらおうとして嫌な顔をされる事例から、望ましい人間関係づくりについての演習を行った。
引き続いて、明日中等教育学校演劇部の生徒が、教師がいじめに加担したり、深い意味がなくてもいじめが起こりうる事例を交えた劇を上演。小中高別に分かれて意見交換とスローガンの作成に取り組んだ。
意見交換では「大人の中でもいじめがあり、子供の世界でなくなるはずがない」「学級内に上下関係をつくらない」「相手を傷つけることがいけないことを理解する」「見て見ぬふりをするのがよくない」との声や、児童会がいじめ防止のポスターを掲げるといった校内での取り組みが紹介された。
最後に意見交換の中で作成したスローガンを発表。小学校が「勇気を持って伝えてみよう大切な友達に」、中学校が「いじめられている人もいじめを見ている人も勇気を持って声を出そう!」「支えてあげよう。みんなの力で」「心のSOSに気付いて思いやろう!」の3点、高校が「人と人との輪〜強くなるより優しくなろう〜」とした。参加した児童・生徒たちは、いじめのない学校づくりに向けて気持ちを新たにしていた。
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