トヨタ製の「トヨタ救急車」に救急隊員が患者らを運び込む際、救急隊員や患者がストレッチャーと、車体の金具の間に手を挟まれてけがをする事故が相次ぎ、十月三十日には堺市で救急隊員が左手の薬指を切断していたことが七日、分かった。
トヨタ救急車は全都道府県で配備されており、トヨタ自動車子会社のトヨタテクノクラフトは同日、計三百七十八台(二〇〇六年十月―今年十月製造)の金具を取り外す改善対策を国土交通省に届けた。
事故は堺市のほか、七月に静岡県富士市、九月に埼玉県上尾市で、それぞれ搬送中の患者が同じ金具で手に軽いけがをした。
トヨタテクノクラフトによると、金具は救急搬送用の機材を車内に固定するバンドを取り付けるための部品。ストレッチャー搬入時に手を挟む可能性が高い位置に付いていたため、同社は全車の金具を取り外すことにした。
金具は、昨年十月のモデルチェンジで初めて付いたものだった。
トヨタテクノクラフトは、トヨタ自動車が製造した救急車を、各自治体が求める仕様に改造している。
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