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犬猫引き取り有料化/新年度から県

2007年11月06日

 「引っ越しでペットが飼えなくなった」「妊娠したが、子犬・子猫はいらない」。そんな理由で保健所に犬や猫の引き取りを申し出た飼い主に対し、県は、引き取りを有料化する方針を決めた。安易な飼育放棄を減らすことが狙いで、改正条例案を県議会11月定例会に提案、来年4月から導入したい考えだ。

 手数料は、生後91日以上の犬、猫が2千円、91日未満の子犬、子猫が400円とする予定。手数料収入は、飼い主らを対象にしたしつけ教室など動物愛護の啓発事業に充てる方針だ。

 飼い主が手放した犬や猫は、県内9カ所の保健所に集められるが、新しい飼い主が見つかることはほとんどない。06年度、県内(仙台市のぞく)で引き取られた犬は1147匹、猫は5868匹にのぼる。そのうち、新たな飼い主に譲られたのはそれぞれ171匹、63匹にとどまり、ほとんどは「殺処分」されているのが現状だ。

 県食と暮らしの安全推進課は「最後まで責任を持って飼うという飼い主の自覚を促したい」と導入の狙いを説明する。

 引き取りの有料化は、秋田や青森、千葉など20以上の都道府県で実施している。仙台市も昨年10月に有料化を導入した。

 有料化で逆に捨て犬が増える懸念もあるが「有料化したほかの自治体でそういう報告は特にはない」(同課)という。

 県では国の指針に従い、来年度からの10年間で、引き取り数を半減させることを目標にしている。

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