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匿名の在日1世ら、ウトロ町内会に4千万円寄付 京都

2007年11月07日19時30分

 太平洋戦争中から在日韓国・朝鮮人が住み、安住できるように土地買い取りを目指している京都府宇治市のウトロ地区を7日、高齢の男性が訪れ、ウトロ町内会に現金4000万円を寄付した。男性は「東京の在日1世の李」とだけ名乗り、30人の在日1、2世が出し合ったという。住民側はこの寄付を土地買い取り資金に充てる。

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現金4千万円に「ムキメイキフシャ30人」などと書いたメモが添えられていた=京都府宇治市伊勢田町ウトロで

 男性はこの日午前、町内会役員が経営する宇治市内の会社を訪れ、現金を託した。袋には「ムキメイキフシャ30人 キン4千マンエン ウトロチクカイチョウサマ」と書かれたメモも入っていた。男性は渡した後、詳しい名前を伝えずに立ち去ったという。

 住民側は、地権者の西日本殖産(大阪市北区)から地区の東半分(約1万500平方メートル)を5億円で買い取る契約を締結。韓国政府が約3.8億円の支援を決め、韓国内の民間募金が約6500万円集まっている。日本国内でも数百万円の寄付があり、今回の寄付と合わせれば計約4億9000万円になる。ウトロ町内会の厳明夫副会長は「韓国政府・国民だけでなく、在日同胞が支援してくれたことがありがたい」と話した。

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