東松山市松山の市立市民病院(230床)は12月1日から、診療時間外の救急診療を休止する。03年4月に31人いた医師が、今年8月1日には16人と半減し、救急患者の受け入れ態勢維持が困難になったことが理由という。
休止する救急診療の時間帯は、平日午後5時~午前8時半、土曜日の午後、日曜日。これまで平日で1日5~15人、土、日、祝日で、25~35人を受け入れてきた。
病院によると、医師不足の原因は04年に始まった新医師臨床研修制度の影響が大きいという。病院は医師確保のため今年4月から、給与を年額約150万円増やすなど対策を講じてきたが、流出は止まらなかった。今月末にはさらに内科医1人が辞める予定だ。
金子都雄管理課長は、「人手不足による過労で、医師は疲弊している。過労がさらなる人手不足を呼ぶ悪循環だ」と切実な現状を訴えた。同病院は早期再開を目指し、関係病院などに常勤・非常勤医師の紹介を求めている。【飼手勇介】
毎日新聞 2007年11月7日