「パスタはどうやってできるの?」
まずはパスタをよく知ろうと、パスタ工場を訪ねました。そこで2つのことがわかりました。
- パスタは、小麦粉に水を加えてよく練り、型どって乾かして作る。
- 主成分は、デンプン(7割)とグルテン(2割)である。
それぞれの物性が、パスタならではの歯応えある食感を生み出していたのです。
パスタの食感の正体は?
アルデンテに茹でられたパスタの断面を顕微鏡で見てみました。すると、元は粒状だったデンプンが、表面に近づくにつれ、糊状になっていることがわかります。
デンプンに水と熱が加わることで起こるこうした化学変化を「糊化(こか)」といいます。このように段階的に糊化が起きると、外側から内側に向けて「ふわっ」「モチッ」「きゅっ」という歯応えのある食感となるのです。
達人のパスタはどう違ったのか?
一方、達人のパスタは外側から内側に向けて「うまふわっ」「モチッ」「きゅっ」となっています。その最大の特徴は、麺にソースがしみ込んでいることです。顕微鏡カメラで見ると、挑戦者のパスタとの差は歴然としていました。
その理由を達人に聞いてみると「パスタの小麦粉が口を開けるタイミングを見逃してはいけない」との意外な答えが返ってきました。これはどういうことなのでしょうか?
実は達人のパスタの周辺部分は、一時的にパスタとは一見何の関係もない「ある食品」と似た状態になっているのです。さて、小麦粉から作られる「ある食品」とは?
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